あれから
月日は流れ、今日はあっという間に過ぎた学生生活の締めくくりの日。そして紺ちゃんが旅立つ日。
幾度となくお世話になった絢香さんに、紺ちゃんと色違いの袴を着付けてもらい、卒業式が行われる会館へと向かった。
「紺ちゃん…」
「うん?」
「向こうに着いたら、ちゃんと連絡してよね」
「うん。必ずする」
「時間なんて気にしなくていいからさ」
「うん。ありがとう」
2人だけの写真から、同期との写真、それにこっそりと、いや普通にスーツ姿で卒業式へと参加している、黒崎さんとも写真を撮った。
もう、周りは慣れてしまっていて、騒ぐ人などいなくない。
それは彼にとって居心地がいい場所になったのかもしれない。
あっという間の2年、でも色んな事があった。
出来ることなら。まだあと数年学生でいたかったな…
みんなありがとう。
「なぁ、もう紺が乗った飛行機出たかな…」
「うーんそうだね…」
式が終わるやいなや、紺ちゃんは絢香さんが運転する車で、空港へと向かった。
空を眺めていた私を後ろから、そっと抱きしめた光の手に私の手を重ね
「すぐ会えるよね」
「あぁ」
〜言えない関係〜サイドストーリーfin
言えない関係〜サイドストーリー〜 びび @vivihanaaru
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