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事件が起きたのは、それから少ししてから、学際二日目だった。


あの日の朝は何ともなくて、学校へと少し早めに到着していた私は、光とはロッカーで別れて紺ちゃんを待つため学生ホールで待っていた。


その時も何もなかったのに…


その後、あんな事が起こって…

紺ちゃんが遠い存在に思えたのも事実だ。

危険な事に巻き込まれたり…

隠しておかなきゃならない事ばっかりで…

あの人と関わってから…

紺ちゃんは…

辛そうだった。

笑ったとしても、何処か上の空で…

あの時だって、あんなビラ撒かれたのだって、あの人のせいだったじゃない!


紺ちゃんが先輩達と学校を後にした直ぐ後も学校中が騒ぎになってて、学園祭の催し物は一時中断され、外部の入場も一時ストップした。

直ぐ様私の所に光は駆けつけてくれたけど…


「大丈夫か?」


「私は大丈夫…でも紺ちゃん…」

それから、30分もしないうちに校内放送が入り、何事も無かったかの様に学園祭は開始されたけれど、当事者であるだろう、あの人は、呼び出されたんだろう。


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