第2話 貴族の少年、初めての戦闘

翌朝、俺は屋敷の庭で剣を振っていた。この体は貴族の息子だからか、そこそこ鍛えられているようだ。しかし、俺が目指すのは単なる貴族ではない。


「戦い方も学ばないと……」


そこで、召喚した聖剣を手にし、基本の素振りから始めた。これまで剣術なんて習ったこともないが、妙にしっくりくる。


「お坊ちゃま、剣の練習ですか?」


声をかけてきたのは、俺に仕える騎士の一人、ガルド。筋骨隆々の熟練剣士だ。


「そうだ。実戦でも通用するようになりたい」


「それは素晴らしいことですな。では、私が少しお相手しましょう」


こうして、俺の初めての剣の稽古が始まった。


——だが、この時の俺は知らなかった。


自分の持つスキルが、ただの剣技訓練では済まされないほどの力を秘めていることを。

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