第22話
セツ……セツ……
私の瞳に映る、ちらちらと舞う雪花。
セツ……雪……
セツ……私の大事な人の名前だ……
ずっとずっと昔に……私はこの人と……
あれ……?
この人は、私のなんだったんだろう……?
大事な人で、それで……
私と彼は、最後にあることをしたと思う……
一瞬で、でもとても悲しくて
だけど幸せで、最後に二人で笑って
でもそれをする前はちょっと怖くて、けど大丈夫だと思って。
それで、私は、いや私たちは、
お互いの指に力を入れ、そして───────
「パァァンって」
「……え?」
「そんな、音がしたんだ。夢の中で」
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