エピローグ

これが、僕が犯した過ちの話。僕が付いてしまった嘘の話。

彼との、友達との話。

事件については結局、正当防衛が認められましてや子供のやったこと、あの男の凶悪性も相まって特に大きな騒ぎにはならなかった。

しかし、その後メイとは会うことはできていない。

次あったら何故、メイがあんな嘘を付いたのか聞きたいと思っているがそれは叶わない願いなのかも知れない。

僕の願いはつくづく叶わないな。


今も思い出すのはメイのあの言葉。

「嘘を付く奴は嫌いだよ。嘘は何も救ってくれないからね。」

あの後、必死に言葉の意味を考えた。

今も真意はわからないけどあの日の事を思い出して一つだけ気づいたことがある。

気づいたというより、願いなのかもしれないけど。


あの日、メイは、


それは、僕を守るための嘘。僕を守る嘘だった。

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僕を守る嘘 ぺぺぺへぺ @torakichi_manji

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