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え?警察??なんで?幻覚?

目の前に急に現れた警察の姿に緊張が走る。

「な、なんですか?何かありましたか。」

僕は震えた声を悟られないように聞いてみる。

もう辺りは暗くなってきている。そのことを注意されるだけだ。そう考えることにして頭を落ち着かせる。

「いやー、だいぶ暗くなってきてるからね。子供だけでこんな時間に出歩くのは危ないと思ってね。声掛けさせて貰ったよ。」

「あ、すみません。友達と話をしていたら遅くなっちゃいました。もう帰ろうとしていたところなんです。」

「そっか。そっか。気を付けてね。なんだったら送っていくかい?」

警察が僕たちに向かってそう提案してきた。冗談じゃない。できることなら1秒でも早くここを離れたい。

「い、いえ。大丈夫です。僕たちの家すぐ近くなんで。そうだよね。メイ。」

「ああ、そうだね。ボクも大丈夫ですよ。お巡りさん。」

メイはまた不敵に笑いながら警察へそう言った。よかった。メイは僕をだましているわけじゃないんだ。不気味な雰囲気をまとっているメイに対しての警戒が少し薄れる。もしかしたら本当の友達になれるかもしれない。そんなことを思った。

「そっか、そっか。気を付けて帰りなよ。」

警官にそう言われ立ち去ろうとした次の瞬間、聞きなれない機械音のような声が聞こえた。無線だ。警察官が使用している無線がなったのだ。警察が応答している。すべては聞こえないが所々、聞き馴染みのある単語が聞こえる。


林。中年男性。頭を強く強打。意識不明。 新しい足跡。


聞こえないふりをしつつ立ち去ろうとした瞬間、再び警察官が僕たちに向かって声をかけてくる。

「帰ろうとしてる所ごめんね。ちょっといいかな?」

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