■第八章

第3話



「…――だぁっ、何遍言やわかんだよ、結び目がねぇ限り永遠に終わらねぇだろうがっ」




最強にカリカリとした先生はなぜか裁縫の知識まで持ち合わせていて、



寝不足気味の瞼と針に刺さった糸を吊り上げあたしに通告をする。




「諦めるんだな」



「…なんでぇ…」




出先から戻ってきたばかりの蘭丸に必死にすがりつくこと、1時間。



嫌々ながら指導をしてくれていたんだけど、そのスパルタっぷりにめげ始めていた。

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