料理
収穫してきた農作物。
それはかなりの量になった。
そこまで広くないとはいえ、流石にすべてを一度に収穫すればそれなりの量にはなってくれた。
その農作物を使い、私たちは今、料理を作ろうとしていた。
「じゃあ、今日はさつまいもを使って料理を使おう」
「う、うんっ」
とはいえ、そのすべてを使用するのは難しい。
今日のところは一番最初に収穫したサツマイモをメインに料理する予定だった。
「が、頑張ろうねっ……な、何作る?」
ちなみに農地の拡大に関しては今も私が裏で魔法を使って進めている。
魔法を使っての土地改造はもう慣れたもの。
こうして別のことをしながら、魔法を使って作業を進めるのも簡単だった。
「私はシチュー作る」
「さ、さつまいものシチューっ。美味しいよね……っ!」
シチューの具材で私はサツマイモが一番好きだ。
「じゃ、じゃあ……私は、大学芋でも、作っていようかな?」
シチューを作り始めたティアの隣で、私もサツマイモ料理で一番好きな大学芋を作り始める。
さつまいもはよく洗って皮付きのまま乱切りにして、魔法を使ってアクを抜いたらもう揚げちゃうだけでサツマイモ自体の調理はほぼ終わりだ。
「あ、甘ければ甘いほど、良いよね?」
「うん。甘いのは美味しいからね」
後は蜜を作るだけ。
この森林の中にいる狂暴な蜂の魔物が作る蜂蜜に、買ってきた砂糖を投入。これで甘い分は終わり。あとはみりんと醤油も一緒に入れて、中火で煮詰める。
それで、泡が細かくなって、トロッとしてきたら完成っ。
後は揚げたさつまいもに蜜を絡めて、仕上げに黒ごまをふりかけたら料理終了だ。
「あ、味見してみる?」
ティアがまだ作っている中で、私だけ料理が終わってしまった。
ちょっとばかりやることのなくなった私はティアにも味見を進める。自分でも味見はしたけど、
「する」
「じゃ、じゃあ……」
味見をすると即答したティアに渡す為、私はお皿と箸を取ろうとした。
「はい。あーん」
だけど、そんな私の前でティアはこちらを見上げながら無防備に口を開ける。
こ、これは……た、食べさせて、ってことっ!?
「う、うん……あ、あーんっ」
ちょ、ちょっとばかり照れくさいっ。
一人で勝手に恥ずかしくなっている私は自分の頬が赤くなっていることを自覚しながら、目の前で平然とした顔で口を開けているティアの口の中へと私の作った大学芋を入れてあげる。
「美味しいっ」
「そ、それならよかった……」
「私の方も後少しで出来るから待っていて」
「う、うんっ」
あーんだけで、あーんだけでかなりドキドキしてしまった私はその動揺を鎮めようと努力しながら、ティアの言葉に頷いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます