平安時代という物語設定を文体でも表現できているのが素晴らしかったです。読み始めてすぐにタイムスリップしたような気分になりました。平安文化の作法や身分制度を見せる構造がうまく、物語に説得力がありました。作者の知識が存分に活かされている印象です。また語り口も巧妙で、主人公の独白が親しみやすく、ツッコミも効いていて、重くなりがちな平安世界を読みやすくしていました。