属性過多な百合は嫌いですか???

鶴宮 諭弦

第1話 プロローグ

「シンプルであるが故に美しい」 


 人には人の備わった属性というものがある。

 美少女か否か、お金持ちか否か、運動神経が良いか否か。

 その無数に存在する属性が積み重なり、個人として人を形成する。

 そして、それには際限がない。

 精神性や見た目などの肉体面の元から備わったステータスにのみならず、生徒会長や部長など肩書といった属性は後からどれだけでも足せる。

 しかし、だからと言ってそれを足し続けたものが優れているかと言われれば、そんなことはない。

 ひとえに属性と言っても、マイナス方面のものも存在するし、あまりにも過多な属性は人付き合いにも支障をきたす。

 だから、多くの人は自分に合った適切なものを積んでいき、自らを形成する。

 そして、それは成長と共に最適化して負の属性は取り除き、シンプルなものへとなって行く。

 そうして、シンプルに至った存在を美しいというものも多い。

 それは事実。そう意見する人も多い。

 けれど、そんな世間に、


「そんなことはないよ!」


 と物申す一人の少女がいた。


「属性が多くて何が悪い! 良いも悪いも、詰めただけその人の魅力なんだよ!」


 そう力説する少女がいた。



 これは一人の少女がとある美女を肯定する。

 ただ、それだけのお話だ。

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属性過多な百合は嫌いですか??? 鶴宮 諭弦 @sao3104

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