機械仕掛けの依代
ゲーミング豆腐
第1話 機械仕掛けの身体
ガシャン、ガチャガチャ。
「ようやくよ。」
「ようやく完成したわ。自立型兵装万能タイプ日常生活可式No.62730538!」
「私はもう永くない。この『刻印』のせいで。」
「だから機械仕掛けの身体を作ってそれに意識を入れる。」
「そうすれば、半永久的な命を得ることができーゲホッゲホッ」
「血が...」
思ったより時間がない。
急いで終わらせないと。
ガシャン。
〔精神同期システム起動〕
〔精神の同期を開始〕
〔15%〕
これは...っ思ったより...きついな...っ
〔30%〕
〔45%〕
〔60%〕
〔85%〕
〔90%〕
〔100%〕
--------------------
はっ!
精神の同期は...無事完了したらしい。
ギリギリだった。
私の“本体”は装置の中で息絶えていた。
どこへ行こうか。
何をしようか。
考えがまとまらない。
それより、
『ようやく解放される...』
『あの地獄から』
毎日のように襲いくる激痛。
寝れない時がザラだった。
でも自由になったんだ。
ここから飛び立とう。
「い...て...らっ...い。」
今のは...私だ。
まだ生きていた。
『ええ。出来なかったこと、やってみたかったこと、やってくるよ。『私』。』
--------------------
精神の同期がおわった。
辛い。
苦しい。
痛い。
悲しい。
死ぬ。嫌だ。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い嫌だ痛い嫌だ痛い痛い痛い痛い痛い痛い嫌だ痛い嫌だ痛い痛い嫌だ痛い痛い嫌だ痛い嫌だ
しにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくないしにたくない
でも
「私」は生きる。
『私』に託そう。「私」の人生を。
「い...て...らっ...い。」
上手く言えない。
『ええ。出来なかったこと、やってみたかったこと、やってくるよ。『私』。』
お願いね。
もうこれで。安心だ。
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