23キス♡白い谷間と桃色
「は!? サラ姫が!?
何をするつもりだよ!
ちょっ!? 待てよ!」
装備をしていない従魔士レオーネの制止を聞かずにつかつかと歩み寄って二人の間に割って入る。
突然現れたわたしに袈裟斬りの一撃!
刃を頭で受け止めてサーベルを両手でしっかり掴む!
頭って自分でやってて怖いわ!
そんなわたしの行動にびっくりすることもなく力任せに振り解こうとするサーベルをいつまでも掴んでられない!
なんだか正気じゃなさそうな?
捕縛は難しいかも!
「リーリエ、仕留めて!」
「はい」
わたしの背中から躍り出たリーリエの二刀が魔族?の首を貫いていた!
これで終わった!
と思った瞬間!
「
魔族?の眼前に現れて放たれた炎の塊を、風魔法で強化された
炎の塊はリーリエの胸を燃やしながら、炎に圧っされてお店の壁に激しく打ちつけられていた。
額を壁に打ったのか血が流れている。
首を貫いていたように見えたけど、すばやい動きでかわしていたらしい。
わたしの動体視力じゃ追えないみたい。
「リーリエ!?」
かわいいブラウスが燃えてる。
手にした武器はしっかり離さないでいるけど、気を失ってるみたい。
白い谷間が露わになっていて火傷は少なさそう。
風魔法の防護壁がなければひどいことになっていたかもしれない。
サリーを抱えたレオーネが駆け寄ってる。
魔族?がわたしの胴を薙ごうとサーベルを振るう。
「わたしのリーリエになんてことするの?
絶対許さない……」
だけど、戦い方を知らないわたし。
王女だからね?
仮病を使ってたし剣術とかは習ってないのよ。
体は無敵だけど攻撃力があるわけじゃない。
武器もない。
とにかくサーベルで斬りつけられることしかできない!
「わたしに力があれば!」
「
突然、炎の花々が魔族?に降り注いで燃え上がる!
「サラ様! 逃げてください!」
「イリス!?」
さっき助けた女の子、ルーチェを連れてる!
「ダメじゃない!
こんな危険なところに連れてきちゃ!」
「申し訳ありません!
ですが、サラ様からお預かりしたこの子を他の者に任せるわけにはまいりません!
それより逃げてください!」
いや、その気持ちは嬉しいけどさ。
「やだ!
リーリエの仇をとるんだから!」
「まだ、死んでねぇよ!」
「わふ!」
魔族?を燃やす炎が立ち消える。
燃えたのは隊員服だけだった。
もしかして裸!?
あの見事なたわわが瞳に!
写らなかった!
残念!
いやいや、そういう場合じゃない!
燃える炎がそのままドレスになった感じ。
なんて美しい。
「おいおい! あいつ炎に強すぎんだろ!」
「わふ!」
「炎を操れる感じ?」
魔族?からしつこい炎の剣戟が再開する。
わたしの体はともかく!
かわいい服が斬られて燃やされる!!
炎がダメージにはなってはいない。
リーリエの剣技も及ばない。
どうやって倒せばいいんだろう。
「いいですか?」
「リーリエ!?」
気づけばすぐ後ろにリーリエが立っていた。
レオーネの肩を借りて。
わたしの後頭部にサベールがごっつんごっつんしてる。
乙女の後頭部になんてことするんだ!
「無敵なあなたに風魔法をぶち込みます。
覚悟してください」
「はい!?
わたしに!?
いま暗殺するつもりなの!?」
「
リーリエのかざした手からわたしに向けて大気を収束した風の大砲が放たれる!
「えええええええ!?」
背中に強烈な衝撃!
わたしの肩を斬り裂こうとしたサーベルが折れる!
とんでもない威力で吹き飛ばされたわたしは炎のドレスを吹き散らしながら魔族?のたわわなお胸に頭突きをしつつ激突!
そのまま一緒に風に飛ばされてお店を数件も破壊してめり込んでいた。
ガラガラと落ちるレンガからひょっこり顔を出す。
埋もれなくてよかった!
「びっっっくりしたあああ!」
レンガの瓦礫を押しのけて起き上がる。
「さすが無敵ですね。
ナイスなスナイプ攻撃でした」
「わたしは魔導狙撃銃の弾丸か!
それにお店を破壊しすぎだよ!
腕はいいのにやっぱりぽんこつ!」
レオーネの肩を借りたままわたしに手を差し伸べるリーリエのお顔が太陽に輝いて眩しい。
絶対、わたしの顔は赤くなってると思う。
やり方はちょっとアレだけど、わたしを助けようとしてくれたわけだし。
「わたしとみんなを、国民を助けてくれてありがとう」
「約束ですから」
「うん。ピンチの時は助け合う」
約束のうちの一つ
危機的状況における相互補助
ただし夜の暗殺、二十二時から五時は除く
約束のうちの一つ
国民の保護
だけど……そのうち約束とか関係なく一緒にいてくれたらいいなあ。
「お前ら無茶するなあ!
サラ姫の体どうなってんだよ!
リーリエ、姫ごと魔法をぶちこむって何を考えてんだよ!」
「わふ!」
ほんとだよ!
ぷんぷんだよ!
「魔族?を倒せたみたいですね?」
「ん? そういえば?」
下を見ると魔族の立派なたわわを両手でしっかり掴んでた。
やわこい♡
「えっち」
「ごめんなさい!
ほら! 見られないように隠してるだけだから!」
思わず答えたけど、非難の声は魔族?からだった。
淡い桃色の肌がほんのり赤くなってる。
「お主ら……なかなかできる。
やっと意識がはっきりしたわ。
嫁にしてやろうではないか。
また会おうぞ」
「「嫁!?」」
驚くわたしとリーリエにウインクする魔族?の姿が変わっていく。
まったく別人、黒髪の普通にかわいい女の子になっていた。
もしかしなくても警備隊の子?
意識を失ってる。
派手に激突した割にはひどい大怪我はしてなさそうだけど治療は必要かな。
しっかり隅々まで確認すると首筋に黒い火傷のような痕がある。
ここだけ火傷をしたのかな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます