「なんだ……！！　何が起きている！！」

ここは元【神聖マヨネーズ】首都ツナ。

つい先ほどまで捕虜になった元【神聖マヨネーズ】のメンバーをどうするかの処遇を【魔導帝国】の兵士は考えていたのだが、度重なる宣戦布告によってそれどころでは無くなった。

「【バンディット】、【スノーフォックス】、【鬼ヶ島】……これ、もしかするんじゃないか」

「…………ちっ、黙れ！！」

「ぐはっ……！！」

兵士は元【神聖マヨネーズ】のメンバーを蹴り飛ばした。

焦り故だろうか、兵士は彼らを睨見つける。

「貴様らに希望は無いぞ。お前らは負けたんだ」

「うるさい、マヨネーズは不滅だ！！」

「ならば二度とマヨネーズを食えない身体にしてやる！！」

兵士は不躾に叫んだ者の顔を掴み剣を押し当てる。

「ふざけやがって、何がマヨネーズだ。お前らも【バンディット】の奴らも【スノーフォックス】や【鬼ヶ島】だろうと【魔導帝国】の敵では――――」

グサリ。

「うぐっ……！！」

「誰が誰の敵じゃないって？」

「貴……様……！！」

「あと100回ぐらいリスポーンしてろクズめ」

兵士は謎の男によって刺され死亡した。

「ありがとうございます。スクラップさん」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「さっさと錠外して【バンディット】に加入しろ。反撃といこうじゃないか」

全く、少し前にパンツ一丁の変態が現れ何が何だから分からなかったが、今になって乗って良かったと実感するな。

こうして奴らに一矢報いる事が出来たんだから。

「だけど、【神聖マヨネーズ】は……」

ったく助けたのに戦意喪失しやがって、仕方ないな。

「なぁ、お前のそのマヨネーズ愛ってやつは【神聖マヨネーズ】じゃないと発揮出来ないのか？」

「そ、そんな事は無い。マヨネーズは不滅だ！！」

「ならば立て、立って素晴らしさを説く機会を得るんだ。今勝たなければ本当にマヨネーズは消えるぞ」

「…………っ！！」

マヨネーズ、マヨネーズって、自分でも何言ってるのか理解出来ないが、何かを愛する気持ちは分からん訳じゃない。

だが、それは本来国に囚われちゃ行けないんだよ。

「【バンディット】の布教の許可はくれてやる。だから、一緒に立って戦ってくれ。こいつらに負けたくない気持ちは同じなんだろ」

「…………分かった。我々で良ければ、君たちの軍門に下らせてくれ」

「教祖様、私も戦います！！」

「そうだ、マヨネーズは不滅！！」

よし、戦意を吹き替えしたな。

これでこっちも随分と楽になる。

「打倒【魔導帝国】、その為に戦い続けるぞ」