第14話
ちゃんと説明すればいいのに。そうしたら退学になんてならないだろう。
いや、違う。これはわたしが説明しないと意味がないんだ。助けてもらったのは、わたしなんだから。それに、彼が何も言わないのは、わたしを……。
驚いている先生と目が合う。口を開く前に、中に入って扉を閉めた。七瀬君が飛び込んでくる前に、ガチャリと音を立てて鍵を閉める。
「っ、おい!」
「七瀬君はそこにいて」
「お前、なんで!」
「いいから!!」
さっき教室で叫んだほどじゃないけど、大きな声が出た。ぴたり、扉の向こうは静かになった。
◇
扉を開けると、七瀬君は眉間に皺を寄せてそこに立っていた。
「話、終わったよ。もう1回考え直すから、今日は帰れって」
「……」
「……」
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