第9話
◇
「実織!ちょ、聞いて!」
「え、何?」
次の日の朝、学校は騒然としていた。朝はいつも騒がしいけれど、何かが違う。
学校全体が同じ色をしているような……。文化祭とか体育祭とか、同じものをみんなが見ているような、そんな感覚。
登校早々、友人はわたしの両腕を掴んで、その騒動の原因を早口でまくしたてた。
「七瀬、とうとう退学かもよ」
「……え?」
「昨日の夜、道端で知らないオッサン殴って再起不能にしたんだって。金髪に学ランだったからすぐ七瀬ってバレて、今生徒指導室にいるの」
「……」
「やっとめんどくさいのがいなくなるね。あースッキリスッキリ」
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