第四章:正体

直人はスマホを叩きつけ、慌ててLOVELINKを削除しようとするが、アプリは消せない。それどころか、スマホの画面には次々とメッセージが表示される。


「どこにいるの?」

「早く来て」

「もう来ています」


電源を落とそうとしても無反応。部屋の電気がチカチカと点滅し、壁にかかった鏡にユカのぼやけた顔が映る。


パニックに陥った直人は、友人のITエンジニア・村上に助けを求める。村上は裏技を駆使してLOVELINKのデータを解析し、アプリが「都市伝説的な怪談サイト」から派生したものであることを突き止める。


このアプリは、単なる出会い系ではない。


「LOVELINK」は、孤独な人間をターゲットにし、"何か"を連れてくるポータルだった。

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