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ケース:呪詛

ケース:呪詛

二ノ前はじめ@ninomaehajime

おすすめレビュー

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★★★
★40
14人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 小野塚 
    1596件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    白昼の交差点、呪詛吐きて血に染まる。

    白昼夢の様な惨劇が。

    昼日中のスクランブル交差点を得体の
    知れぬ虚無僧が征く。
     何処から来て、何処へとゆくのか。
    陽炎の様に滲む墨染めの姿を引き摺り乍ら
    深い編笠、手甲の指先は狂った様に
    音のない旋律を刻む。

       陽炎のように、ゆらゆらと

    音のない世界を、練り歩く。

    尺八の音は四十万を渡り、只々繰り返す。
    森閑としたスクランブル交差点を
     得体の知れぬ墨染めの虚無僧がが征く。

    絶叫が谺する。人々は無音に酔い痴れ
    喉から鮮血を迸らせて。

    黒い陽炎がゆらめく。
              それは次から次へと

     ゆらめいては高らかに虚無を鳴らす。
    重い足枷、隠り世より引き摺り出るもの。
    ぬるい血反吐の止まるを識らずに只々
    無音のスクランブルを練り歩く。

    かごめ  かごめ  籠の中の 隠讔 は
      いつか  どこかで   出やる


    • 2025年2月6日 12:29