第22話 勘違い 魔族SIDE ???


もうじきこの転移門を使えるようになる。


この転移門は10人からの高位魔族がその命と引きかえに開く事が出来る。


よもや、また使う事になるとは思わなかった。


これさえ使えば一瞬に大量の兵力をどこにでも送る事は出来る。


一度使ってしまえば20年は使えない。


だが、天上翼以上の脅威となれば使うしかない。


異世界の転移者がまだ未熟で我々と戦えない今がチャンスだ。


早期にビギナームに現れた存在と決着をつけ、異世界の勇者との戦いに備える必要がある。


「四天王 剛腕のブルーダ。同じく不死鳥のオルガ……2万の最精鋭魔族を率い、魔族最大の敵を討ち取ってくるが良い」


「魔王よ! 俺にはあの天上翼以上の敵が現れたなど信じられぬ」


「魔王様、王都や帝都ならまだしもビギナームのような辺境にそんな存在……なにかの間違いじゃないのかしら?」


「あのサイコマインが感じ、今はその恐怖にあてられ寝込んでおる。あながち間違いともいえぬ……間違いならそれで良い! 馬鹿な魔王と後世に余の名が残るだけだ、だが、万が一、放置した結果、魔族に莫大な被害がで、余が死ぬ事になれば終わりだ。 幾らでも灰なら被ろう……悪いが此処は余に従ってくれ」


「そこまで言うなら異存はねーぜ! どんな奴か知らねーがこの俺が捻りつぶしてやるぜ!」


「四天王の1人不死鳥のオルガと空の軍団1万が必ずや引き裂いてみせましょう」


「頼んだぞ!」


これならいける。


どんな恐ろしい相手でもこの数の暴力の前には……生き残る事は出来ぬ。


◆◆◆


「すまぬ、余の為に、魔国の為に死んでくれ!」


「「「「「「「「「「はっ、我が命は魔王様の為に、魔国の為に」」」」」」」」」」


これで余は優秀な忠臣10人を亡くすのか。


こんな非人道な事余はしたく無い。


だが、それでも……犠牲を少しでも減らす為にしなくてはならない。


余は魔王……王なのだから……


◆◆◆


「魔王様……ハァハァ」


「魔王様ぁ……門開きましたよ……」


8人はもう死んでいる……そして最後の2人が今、死に掛けている。


「ああっ、よくやった……お前達は余の誇りだ! ゆっくりと眠るが良い……」


2人は誇らしげに穏やかな顔で死んでいった。


目の前に大きな転移門が開いている。


「さぁ、ブルーダよ! オルガよ! 余の精鋭たちよ! 頼んだぞ!」


どれ程の相手が待っていようとこの軍勢の前には死しかないだろう。





【???SIDE】


おかしい……何故あの男がいるのだ……


あの男がこの世に居るはずがない……


だが、この懐かしい雰囲気。


かすかだが、我は覚えている……何もかもが懐かしい……


一体なにが起きている。





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