現代の時間の流れ方にあえて逆らうように、平山の人生をたっぷり二時間かけて体感するような心地の作品でした。冒頭の部分が三日ぐらい繰り返された時点で意図が分かってきて、こちらも腰を据えて観なければ、と覚悟したのをおぼえています。
彼の日常が確固としたルールに乗っ取って、限られた範囲の中だけで生きていくことは、それまでの人生の裏返しなのかもしれないと感じました。彼自身や家族についてなんの説明もないぶん、観ている側にいろんな感情を抱かせますね。
こうして拝読するとけっこう色んなシーンが詳細に蘇ってきて、これだけ細かく記憶に残る映画も珍しいと思っています。
最後の表情の演技は本当に素晴らしかったです。あのシーンだけでも主演賞に納得します。
しばらく前に観た作品ですが、レネさんの紹介を読んでまたじわじわと感慨が蘇ってきました。ありがとうございます。
作者からの返信
柊圭介さん。
お読みいただきありがとうございます。
確かに、彼の生き方や生活は、これまでの人生の裏返しなのかもと思わされますね。
彼の人生や家族についてや、色々なことを見る側に委ねた分、ラストの平山の表情も色々な意味を持って伝わってきますよね。
柊さんがご覧になって、私の説明の足りなさ、至らなさが色々あるだろうと心配になってきます。あんな、モーパッサンの解説をされるのですから、柊さんだったらもっと上手く書くでしょうね。なんか、恥ずかしいです。
コメント、オホシサマ、どうもありがとうございます!
コメント失礼します。“東京も語り”とかの雰囲気なんでしょうか?あそこまで、枯れてはいないんでしょうけど。
ワンシーン、ワンシーン丁寧に描写されていて、読んでいて、涙ぐんでしまいました。
妹がニコちゃんを連れ帰った後くらいからですね。兎に角、短い文章で一本の映画を見た気分にさせて頂きました。
有難う御座いました。
作者からの返信
閑古路倫さま。
ようこそ来てくださいました。ありがとうございます。
そうですね、「東京物語」とは、色々な意味で違いますが、抽象的な言い方ですが、メンタルの性質とでもいいますか、精神性は近いものがあるかもしれないですね。作者の、人間に対する愛情が伝わってくるというか…
読まれて良い印象を持っていただいて、書いた者としては本当に幸いです。
とはいえラストの役所広司さんの演技は機会があったらぜひホンモノをご覧になることをおすすめします。
私の拙い筆よりももっともっと感動されることと思います。
読んでいただいた上にコメント、オホシサマ、本当にありがとうございました。
追記!
素敵なすてきなレビューをありがとうございました!
この映画を見ていなくて、だから、レネさんの解説で見たような気になっていました。
ヴィム・ヴェンダース監督は『パリ、テキサス』を思い出します。
なんとなく古い日本映画をリスペクトされているように感じておりました。わかりませんが、小津安二郎さんとかを。そんな作風ですよね。
作者からの返信
アメさん。
まだご覧になっていなかったのですね。でも、私のヘタな解説で観た気になっていただけたなら書いた甲斐があったというものです。
パリ・テキサス、懐かしいですね。
「東京画」を作るくらいで、相当小津安二郎を好きらしいですよね。でも、どういう影響を受けているかは
私はピンとくるものがないんです。
小津安二郎の、低いところから左右対称の完璧な構図を作るところはなく、ヴェンダースのカメラの構図も動きも、もっと自由な印象を受けますし、音楽はもちろん小津安二郎の世界とは全然違うし、あっ、物語は、「パリ・テキサス」などはちょっと小津安二郎を連想させるかもしれませんね。家族を扱っている点などもそうですよね。
でもそれ以上は私には分からないなあ。それほどヴェンダースを観ているわけでもないので。
でも、こういう日本びいきのヴェンダースと同じ時代を生きて、その作品をリアルタイムで観られたのは幸せだったと思ってます。
コメントの返信、遅くなってすみませんでした。いつもありがとうございます。
への応援コメント
本当に良い映画ですよね!僕もグッと来ました。
作者からの返信
そうですよね。最後はほんといいですよね。
読んでいただきコメントとオホシサマ、ありがとうございます。