超濃縮コンデンスミルク

この作家さんの短編は、スゴイの一言。読み終わって真っ先に脳裏に浮かんだのは、超濃縮コンデンスミルクだった。

人生にはいろいろある。しかも、作中の登場人物のそれは、かなりのうねりを伴ったものと推量される。しかし、作者は一切の余計なものは加えず、ストレートに練り込んでいく。ただ、一つ加えているものは、ラストに一雫の砂糖であろうか?

タイパが叫ばれる昨今であるが、時代に最適の快速ストーリー。さっきまでミルクだったのに、次の瞬間には超濃縮コンデンスミルクになっている。読者に瞬きする暇さえ与えない。

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