パーテルノステル


パーテルノステルは、扉なく動き続ける昇降機のことです。



どういうこと?

詳細はググったらWikipedia にありますし、なんならYouTubeに動いている動画があります😎



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 全長は地下20階から地上71階まであるとされているが、狭い法外地区に行き当たりばったりに建築を重ねて作られた複雑怪奇ふくざつかいきな都市の全貌ぜんぼうは、住民ですらわかっていなかった。


第一章鉱山都市(1/9)より抜粋


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狭い狭い無法地帯に無秩序に建てられた摩天楼。

上に上に伸びていった不恰好な塔の数々。

こんな場所だったら、いちいち移動するにも階段を登ったり降りたりしなければいけません。しかも何十階も。面倒!🤦‍♂️

そこで、あっちこっちにた〜〜くさんのパーテルノステルが建設されたんですね🔨




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 『さながら鉱山都市の毛細血管もうさいけっかんだ』とは、異国の新聞記者が縦横無尽じゅうおうむじんに鉱山都市を繋ぐ昇降機を見てつづった表現である。


第一章 パーテルノステル乗り場(2/9)より抜粋


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 このパーテルノステル、

 無料のところもあれば有料の場合もあります💰

 それはパーテルノステルごとに違います。


 エレベーターに乗っただけでお金取られるの? と我々には少々ピンとこない発想ですが、

 ここ鉱山都市スーティではパーテルノステルは立派な『公共交通機関』なのです。


 スーティ住民であれば、どのパーテルノステルに乗ってどの経路が一番安くて速いのか心得ているというものです。


 料金ですが、大体は安いですね。

 小銭が数枚程度ですが、ぼったくられることもしばしば。



 鉱山都市に住まう人々にとっての生命線とも言えるパーテルノステルですが、強風や故障によって簡単に停止してしまいます。イライラした住民は結局、あくせく階段を上り下りする羽目になります。



 そのほかに、

 ・そもそも動かないもの

 ・ドアマン(ドアないのに!)に合言葉を言わなければ乗せてくれないもの

 ・なぜか人ではなく酒しか載せてはいけないもの

 ・子どもは乗り降り禁止のもの

 ・地下の危険地帯・深奥地区まで行ってしまうもの

 ・ストリートアーティストによりゴテゴテにペンキに塗られてしまった名物

 ・普段はゆっくりだが、突如早く動き出すことがあり、地元の住民でも危険視されているもの


 などなど、紹介しきれないほど多岐にわたります。




 ちなみに、自分の家を紹介するときは最寄りのパーテルノステルを言っておくと親切です。


 劇場や公園など、どこかで友達と集まったときには、お天気の話、お互いの調子の話と同じ頻度で、『今日はどのパーテルノステルでここまで来たか』が話題に上がります。

 この場合に、自分は階段しか使わなかったと話すと、(金欠か?)と心配される場合もあります。

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