今回のお題は「My美容法」。

なんかトリッキーなお題ですね。

そのぶん、

面白い俳句に出会えそう。

さて、今回は、

全6名の俳句の中から、

4句をピックアップしてみました。

まず、

最下位の才能ナシ(15点)に選ばれた、

元櫻坂46の

菅井友香（すがいゆうか）さんの

俳句を見て見ましょう。

風薫るよもぎに蒸され我シウマイ

なんとなく、

雰囲気は分かる俳句ですが、

「風薫る」が夏の季語、

「よもぎ」が春の季語、

つまり季重なりの句です。

場面は蓬（よもぎ）蒸し。

蓬蒸しは、

蓬の煎液（せんえき）を煮立たせて、

その蒸気を浴びる韓国の民間療法。

シウマイは、

個人的にはユニークだなと思いました。

とりあえず、

夏井先生の添削例を見てみましょう。

温活（おんかつ）や蓬に薫り立つ蒸気

このままでも十分ですが、

添削例を挙げてみます。

A　蓬蒸しシウマイになりゆくここち

B　シウマイになるかも蓬蒸しの中

C　もわもわと蓬の薫る蒸気かな

D　韓国や蓬の薫る蒸気浴ぶ

蓬蒸しという言葉は初めて知りましたが、

せっかくなので、

それを使ってみたりしました。

次に、

第3位の才能ナシ(39点)に選ばれた、

タレントの

近藤千尋（こんどうちひろ）さんの

俳句を見て見ましょう。

娘（こ）らの頬（ほほ）塗る指涼し寝屋（ねや）の夏

「涼し」が夏の季語なので、

最後の「夏」は不要ですね。

掲出句は、

それほど悪くはないと思います。

とりあえず、

夏井先生の添削例を見てみましょう。

眠る子らの頬にクリーム月涼し

「月涼し」は、

「月」が秋の季語、

「涼し」が夏の季語なので、

少し混乱しますが、

「月涼し」だと、

夏の季語になるようです。

このままでも十分ですが、

添削例を挙げてみます。

A　娘らの涼しき頬へクリームを

B　夏の夜の子らのほっぺへクリームを

C　冷房やクリームを塗る子らの頬

冷房が夏の季語です。

次に、

第2位の凡人(50点→40点)に選ばれた、

お笑い芸人の

ニューヨーク嶋佐さんの

俳句を見て見ましょう。

濡れた髪乾かす隣風薫る

番組でも指摘されていましたが、

「隣」が、分かりにくいですね。

とりあえず、

夏井先生の添削例を見てみましょう。

ドライヤー使えば風の薫り立つ

このままでも十分ですが、

添削例を挙げてみます。

A　白昼や風薫り立つドライヤー

B　独身や風薫り立つドライヤー

C　梅雨晴（つゆばれ）や貴方のドライヤーの音

添削例Cでは、

恋の俳句にアレンジしてみました。

最後に、

第1位の凡人(60点)に選ばれた、

タレントの

YOUさんの俳句を見て見ましょう。

あと2分長めのパックで冬支度

冬支度が秋の季語です。

共感する方の多い、

良い俳句ですね。

季語は、出来れば、

乾燥する冬に代えたいところです。

とりあえず、

夏井先生の添削例を見てみましょう。

冬の夜やパック長めにあと2分

このままでも十分ですが、

別案を考えてみました。

A　オリオンや顔パックあと2分だけ

B　顔パックあと2分だけ冬銀河

C　顔パックあと2分冬月（とうげつ）蒼し

オリオン、

冬銀河、

冬月が冬の季語です。

より引き締まった感じになったでしょうか。

今回は以上です。