神と少女の出会いから始まる物語。羽神様は人々に崇められる神でありながら、どこか人間らしい存在です。巨大なシマエナガの姿とナイスミドルなバリトンボイスというギャップが、彼の神聖さだけでなく温かさを感じさせます。
一方の少女はまっすぐで無邪気。それでいて強い意志を持ち、羽神様に大胆な願いを口にします。その無垢な言葉が、静かだった神の世界に波紋を広げていきます。
二人の会話はユーモラスでありながらどこか切なく、胸が締めつけられます。羽神様の言葉の端々には彼自身も気づいていない「変化」が宿り、この物語の魅力になっていると思います。
白無垢という象徴的なモチーフと純白の羽の描写が、物語全体に美しい余韻を残します。儚い命と永遠の存在。その交わりが生む奇跡を、ぜひ味わってみてください。
出てくる「羽神さま」のイメージがとにかく可愛い。こんなの現実にいたら嬉しくて仕方なくなるだろう、と読み始めてすぐに頭の中が幸せになりました。
おっきなシマエナガさん。これはナイスミドルのバリトンボイスで喋る。アニメにしたら速〇奨か、杉〇智和辺りがぴったりかなあ、とか思いながら読み始めます。
そんなシマエナガさんのもとにやってきた一人の少女。その少女に「20」という数について教える、というところから物語が始まります。
少女と巨大シマエナガさんの交流。少女が抱えている想いと、それを見守るシマエナガさんの優しい目線。
とにかく読んでほっこりした気持ちになる作品でした。