咲けよ薔薇色の日々

@2321umoyukaku_2319

第1話

 お題の「薔薇色」を忘れないようにメモしておいたが、字が汚くて読めなかった。素直に平仮名か片仮名で書けば良かったのに、気取って感じで書いたのが失敗だった。私はもう「薔薇色」という単語を紙に書かないようにする。神に誓って。醤油もだ。造兵廠の「廠」も。書かないよ、こんなのアナログでは。もう老眼鏡が必要な年齢なのだ。細かい文字は読むのも書くのも辛すぎる。見ていると頭が痛くなる。具合が悪い。

 自分が灰色の人生を歩んでいると感じるのは、そんなときだ。

 しかし最初からモノクロームの世界を生きていたわけではない。

【お題「薔薇色」】お題で執筆!! 短編創作フェス5週目の募集要項に書いてあった、「薔薇色の人生」「薔薇色の未来」といった甘美で希望にあふれたイメージの比喩そのものの瞬間が本当にあったのだ。

 いいですか、お客さん、ここからが本論ですよ。ちゃんと読んで下さい(←何様よ)。

 私が薔薇色というものを初めて認識したのはポプラ社から出ていた南洋一郎のルパンを読んだ時だ。

「白バラのように美しい少女」

 この表現を見たとき、私の心は熱くなった。それは、初めての感覚だった。

 白バラのように美しい少女……なんて可愛らしいんだ! と心から思ったのである。

 今にして思えば、それが私の『ヰタ・セクスアリス』(ウィタ・セクスアリス)の始まりだったような気がする。ただし、それが何というタイトルの作品だったかは忘れた。ヒロインの名前も忘れた。

 もうちょっと何か書こうかと思ったが、時間の関係で、ここまでとする。

 本当は及川光博『バラ色の人生』について熱く語りたかったが……残念だ。

 それと映画『酒とバラの日々』のことも書きたかった。まあ、次の機会を待とう。

 私の人生は、もう終わったわけではない。またバラ色の日々が訪れるだろうから(←フラグ立ててるみたいで、不安)。

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