戦士の出没

【不審者情報】

• 事案:異世界戦士を名乗る男性による騒動発生

• 日時:2月某日 夕方

• 場所:市内のショッピングモール前

• 被害者:通行人(多数)、特に驚かされた小学生(8)

• 不審者:30代くらいの男性。筋肉質でほぼ裸。腰に布を巻いたのみ


【詳細】

夕方のショッピングモール前で、突如として大柄な男性が姿を現し、力強く宣言。

「我こそは炎の戦士グラディオン!異世界より召喚されし勇者なり!」


彼はほぼ裸でありながら堂々と剣を掲げ(※確認したところ100円ショップのプラスチック製)、通行人に「貴様、魔王の眷属か!?」「おお、この世界の民よ、恐れることはない!」などと声をかけ続けた。


驚いた小学生が「ママ、あの人寒くないの?」と聞いたところ、戦士は「戦士に寒さは関係ない!」と胸を張ったが、その直後に寒風に震えて「すまん、やっぱり少し関係ある…」と自己修正。


その後、通報を受けた警察が駆けつけると、「む…王国の兵か!? ならば我が身を試してみるがよい!」と戦闘態勢に入るも、あっさりと説得され、「異世界の勇者も法律には従うべきか…」と素直に同行した。


【警察の呼びかけ】

・見知らぬ人物に「魔王の眷属か!?」と問い詰められた場合は、慌てずその場を離れましょう。

・寒い日は薄着の戦士が現れる可能性がありますので、不審な人物には近づかないようにしてください。

・なお、同様の報告が複数寄せられており、市内では「異世界帰りを名乗る者」による事案が続いています。見かけた際は速やかに通報をお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る