第28話
それから特に会話はなく、寮のあたりまで来てしまった。
何か話さないと、と考えるたびに頭が回らなくなってしまう。
今モモは何を考えているんだろう。
気まずいと思われているかな。
嫌われたらどうしよう。
こんな時、話すのが得意なハジンとユナが羨ましい。
あの二人だったらなんて話すだろう、と必死で頭を回転させていた時、
「じゃあ…バイバイ。今日は本当にありがとう。
助けてくれたことも、待っててくれたことも。
また明日!」
と言って歩き出そうとするモモ。
状況が理解できずに咄嗟に止める。
「ま、待って!なんで急にそんなこと…」
「え、?だってもう寮の前だから…」
ずっとモモの家まで送っていくつもりだったのに。
この暗い道をこんな可愛い子、ましてや好きな人を一人で帰すわけがない。
「送っていくよ。ずっとそのつもりだった。」
「い、いや、悪いよ。テグァンも疲れてるだろうし…」
なんて遠慮気味に言ってくるモモ。
モモと一緒に居れる時点でもう疲れなんて吹っ飛んでいるし、
もう少しモモと一緒にいたい。
「もう暗いし、危ないから。」
「本当にいいの?」
その上目遣いで見られたら、『私のために死んで』と言われても従ってしまいそうだ。
「うん、当たり前だよ。」
そう言ってモモの家まで向かった。
韓国ドラマな恋がしたい しなもんみるくばたー @itislove
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