ツリ目で糸目な俺、裏切りそうとどこのパーティーにも入れてもらえないので一人で冒険することにしました

@natumetete

第1話 容姿いじりは大体地雷

俺は生まれながら自分の容姿にコンプレックスを抱えている、そう俺は、ツリ目で糸目のThe大事な場面で裏切る系キャラクター顔なのである。


その見た目のせいで俺は昔からひどい扱いを受けてきた、例えば、小学校時代には皆がサッカーをしているところに仲間に入れてもらおうと思っても『お前仲間裏切ってわざとオウンゴールとかしそうな感じするから無理だわ』や、中学時代は部活に入ろうとするも『お前試合中に隠れてメンバーケガさせそうだから無理』などと散々な言われようをしてきたため、高校生になった今ではもう諦めてなにもせずに平凡に暮らしていた。


だがそんなある日、俺の運命を変える出来事が訪れる。


そう、俺は死んだのだ。


死因は信号無視をして横断歩道に突っ込んできた車に跳ねられたことらしい。


ちなみに、その車の運転手は飲酒運転していたことが後々明らかになったらしい。


正直そんな事はどうでもいい、大事なのは死亡した後のことだ、俺はふと目が覚めて景色を見まわした、一瞬で気づいた。


ここは今までいた世界とは違う、異世界なのだと。


見るからに異世界感あふれる、建物、町の情景、人ではない種族達、俺は転生したと気づいてからまず真っ先にした事がある、それは今の自分の姿を確認することだ。


前世では散々容姿コンプレックスに悩まされてきた、仲間外れにされるのはいつものこと、好きな子に真剣に告白するも『私ツリ目の人はタイプじゃないの、あと浮気とかしそうな感じするし』といわれ振られたこともあった。


今は転生したことによって容姿も変わっているはずだと胸を弾ませ、たまたま通りかかった商店街の出店にある水瓶に張った水で自分の今の姿を見た、だが自分の容姿を見て落胆した。


転生したことにより、髪の色は黒髪から少しシルバーがかった色になり、輪郭は以前よりも少しばかりシャープになったものの、一番変わっていてほしかった目元は何一つ変わっていなかったのだ。


俺は心の底からあふれ出てくる言葉を抑えることができずに、悲痛の叫びをあげた。


「結局ツリ目で糸目なのは変わんねぇのかよぉおおお!!!!」

こうして糸目でツリ目な俺の異世界ライフが始まったのである。

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