第8話

笑いかける私をスっと目を細めて真意を探ろうとする視線から目を逸らした。



「お前はいつもそうだな。いつになったら頼るってことを覚えんだよ」


「えー?今回だって怜央ちゃんに頼ったでしょう?」


「……そういう事じゃねぇよ」



うん、分かってるよ。だけど、私は気付かないフリをする。


怜央ちゃんの隣に座れば、ポケットからスっと紙を取り出して机に置いた。



――なに?



怜央ちゃんを見れば、「写真。裏見てみろ」と言われてなるほど、とめくってみる。



「わっ、誰?この人達!」


「俺の後輩」



どこかの建物の入口に立っている知らない男の人達がそこにはたくさん写っていた。


だいたい、30人くらい?いや、端っこに半分しか入っていない人がいるからきっとまだ居るんだろう。

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