魔王が支配する勇者がいないこの世界で〜勇者に憧れた少年ロコの英雄譚〜

赤瀬伊織

第1話 勇者のいない世界で……ある少年の英雄譚

 この世界には勇者がいた。

 その勇者の名は「トリス」

 かつて魔王に支配されていた、この世界、オリリングの地をその並外れた力で魔王を倒しこの世界を解放した。


 この世界に生まれる勇者は、魔王が生まれたとき世界を救うために魔王を倒す宿命を背負って生まれてくる。

 生まれた勇者の子には、背中に勇者特有の紋章が現れ、世界中の人から崇め奉られる。


 とある小さな村から生まれたトリスは、背中に紋章があったことにより、世界中からこの世界を支配している魔王を倒してくれると言う希望を背負っていた。

 その希望通りトリスは魔王を討伐することに成功した。


 それから、20年が経ち、トリスが生まれた村とは別の小さい村にて、1人の少年「ロコ」が一つの本に目をキラキラさせていた。


 その本は勇者トリスが活躍したことが記されている英雄譚だった。


 その本には、勇者トリスは同じく英雄となった。

 回復魔法の使い手「マエラ」

 風魔法の使い手「ゼノ」

 氷魔法の使い手「マイス」

 この4人の勇者パーティの活躍の記録が記されていた。


 この世界には魔法という概念が存在して。

 火

 水

 風

 雷

 土

 この5つの魔法は本を見ると魔法が使えるようになる魔法書を見れば、誰でも使えることができる、基本の魔法だ。


 10歳の少年ロコはしばらく勇者たちの記録英雄譚を読み、読み終えると家の外に出て、大きい木下で同じ歳で幼馴染であるイアテントと一緒に木でできたベンチに座っていた。


「この本今日も読んだけど、相変わらずトリスはすごいな〜!!」

「まあ勇者の本を読んでいたのか?」

「当たり前じゃん! 俺勇者を目指しているんだから!!」

「ふん! 勇者なんかなれっこない!」

ロコ

「また俺には無理だって思ってる! 俺だって今は弱っちいけど、いつか頑張って勇者になるんだ!!」

「お前だから無理だとかそう言う理由じゃない! 勇者は生まれながらに背中に紋章がある! だから紋章がない人間は勇者になれっこないんだ!!」


「わからないだろ! 俺だって勇者の紋章が突如背中位に浮かび上がってくるかも!」

「それはない! 勇者は世界に1人だけなんだ! 今この世界に勇者が生きていたとしたら、現在この世界に勇者は生まれてこない!」


「トリス……本当にどこ行っちゃったんだろうね……魔王を倒したあと行方不明になってしまったんだもん……」

「でもトリスはまだ生きてるだろ、もしトリスが死んでたら、この世界に新しい勇者が生まれてくるはずだもん」


 勇者は魔王が生まれたとき、魔王を倒す宿命を背負って生まれてくる。

 現在この世界は新しい魔王に支配されていて、そんな中勇者が不在のため、魔王による信仰が日々拡大している。


「最近では勇者に対して、疑心暗鬼になる声もあるぜ……世界が再び魔王に襲われているのに、なぜトリスはこの世界を再び救おうとしないのかってな」

「そんなのあんまりだよ……トリスはこの世界を救ったのに……トリス今どこで何してるんだろう」


 ロコとイアテントは、日々この木下のベンチでお互い話をしたり遊んだりしていた。


「敵襲!! 魔王軍襲来! 魔王軍襲来!!」


 ロコたちが話をしている中、突如村にある大きなベルが鳴り響き、村人の1人が大きな声を上げた。


「ま、魔王軍襲来って!? やばいんじゃないの!?!?」

「おい! ロコ! さっさと逃げるぞ! 魔法騎士団でもない俺たちは魔王軍に挑んだってかないっこない!! せいぜい無駄死にするだけだ!」


 村に住んでる人たちは、続々と家を飛び出して魔王軍が襲来してきた場所とは反対方向に走って逃げていた。


「わかったけど……まだ村に取り残された人がいるかも……」

「なに!! 馬鹿なこと言ってんだ! 魔法を使えない生身の俺たちには無理だ!」

「でも……勇者トリスなら絶対にこうする、力がなくても絶対に今動く……」


 ロコは村の中に取り残された人がいないか確認するため魔王軍が襲来している中、1人集落がある方向に走って行った。


「おい! 待てロコ!!」


 イアテントの引き止める声を耳にまたまずロコはひたすら、集落まで走り始めた。


「ちっ! この村ももうもぬけのからか……近頃の人間は逃げるのが早いであーるな」

「マアワ様……どうしましょうか」


 ロゴが一通り村の中に人がいないことを確認すると、自分も逃げようとした際、魔王軍が村に到着してしまった。


「仕方ない……この辺にある金目のものを全て奪い魔王様に献上するのであーる」 

「はっ! わかりました!!」


 この村に襲来してきた魔王軍は、魔王軍幹部マアワがしきる軍隊だった。

 すると、魔王軍の襲来に気付いた、ロコが慌てて魔王軍にバレないように隠れた。


 (やべ〜魔王軍が目の前に……)


 ロコはこの場を隠れてやり過ごそうとしていた、魔法騎士団でもない人間が魔王軍に挑もうものなら、それは命取りになる。

 だからこの場は隠れてやり過ごす正しい。


「おい! ロコ……てめえ、勝手なことしやがって! さっき言ったよな! 魔王軍には俺たちじゃ勝てないって!!」


 すると、ロコの横に突如、イアテントが現れた。

 イアテントは、ロコが走って行ってしまった後、しばらく考えたのち、ロコを連れ戻しにここまでやってきた。


「イアテント……静かに、今目の前に魔王軍がいる……見つかったら終わる」

「ちっ! だから言ったのによ……んでどうする?

このまま隠れてやり過ごすか?」

「それしかないよ……俺たちじゃかないっこないもん!!」


 ロコとイアテントが話している中、魔王軍の連中はロコ達の目の前から姿を消していた。


「おい……ロコ、逃げるなら魔王軍がいなくなった今だぞ、あいつらきっとここにまた戻ってくる」

「そうだね、それじゃあ行こうか」


 ロコはイアテントの提案通り忍足で、村を抜けて逃げ出そうとしていた。

 ロコたちは忍足で、村の出口までなんとかたどり着くことができた。


「ふう〜全く、お前といると命がいくつあっても足りねえぜ」

「ごめん、イアテント……」

「謝るのはみんなのところに到着してからだ、村の出口だからってまだ気を抜くなよ!」


 ロコとイアテントが村を抜けようとした最中、運悪く1人の魔王軍兵士に見つかってしまった。


「マウワ様!! 2人人間がいました!!」


「やべっ! おい、ロコ逃げるぞ!」

「うんそうだね!!!」


 1人の兵士が声を上げると、一瞬でイアテントとロコは村を抜けて走り始めた。


「逃さんぞ! 人間〜!!」


 先ほど見つかった魔王軍兵士が声を荒げてロコたちを追っているが、魔王軍兵士は馬に乗っていないため、徒歩にて追いかけてるため、ロコたちの足の速さには勝てず、どんどん差が生まれていた。


「ロコ! この調子で巻くぞ!!」

「俺たち足を鍛えててよかったね!」


 ロコとイアテントは、日々走って体力をつけていた。

 イアテントは、ロコの勇者になるための特訓にいつも嫌々付き合わされていたのだが、この時だけはロコに感謝した。


「待つのであーる! この魔王軍幹部を目の前にして逃げられるはずがないのであーる!!」


 すると、魔王軍幹部マウラが馬に乗って、ものすごいスピードで2人を追いかけてきた。


「おい! 今あいつ、魔王軍幹部って言ったか?」

「確かに言ったね……」

「ちっ! 幹部がいるとはな……これは追いつかれたら確実に死ぬぞ」


 ロコたちが魔王軍が逃げ切るため走っている努力も虚しく、あっという間に、マウラに追いつかれる寸前まできてしまった。


「ハハハ! 覚悟するのであーる!」


 鉄の鎧に包まれた、マウラは自慢の鉄球をブンブン振り回す。

 すると、突如ロコが立ち止まる。


「おい! ロコ何やってんだ!? 死ぬぞ!」

「イアテントは、そのまま走って逃げて! 俺はこのままこいつらを引きつける」

「バカ!! 夢見てんのも大概にしろ! 手前は自分の命が大事じゃねえのかよ!」


「大事だよ!! でもそれ以上にみんなの命も大事だ! だからイアテントは生きて! 生きて俺の代わりに魔王軍を倒して!」


 ロコがイアテントにそう伝えた後、目の前に鉄球を振り回すマウラが現れた。

 

「ハハハ! そこのガキ! なかなか根性であるであーる! だが安心しろ! すぐに向こうのガキもお前と同じところに送ってやるからな!!」

「それはさせない……そんなこと俺が絶対にさせない!!」


「ワハハ! これは傑作であーる! こんなちんちくりんのガキ1人が俺に敵うわけないのであーる」


 マウラは、心底バカにしたようにロコを笑う。

 すると、ロコは深く深呼吸をした。


「どこらでもかかってこい! 魔王軍! 勇者トリスに変わり、勇者ロコがお前たちを倒してやる!」


「ワハハ!! 勇者ロコ!! バカか! お前は勇者じゃなく、ただ弱いだけの、小さいガキであーる!!」


 ロコは、魔王軍の前でも堂々と啖呵をきっていたが、体を発言に反して震えていた。


「おい! 魔王軍幹部! 笑ってるのも今のうちだぜ!!」

 

 すると、ロコの後ろから、走って逃げたはずのイアテントが現れた。


「あっ? さっきのガキであーるか! せっかく目の前のちんちくりんのガキに流してもらったと思ったら! わざわざ死ににきたか! 2人揃ってバカなガキだ!!」


「ふふふ! バカなガキだと? 決めつけるのはやめてもらいたいな! てめえこそ、俺たちの前に現れて、わざわざ死ににきたか?」

「ちょっと! 煽ってどうするの!?」


 ロコはイアテントが煽り始めたので、焦ってイアテントに問いかける。


「このクソガキ! お前は、真っ先に殺してやる! ガキだからといって容赦はしないのあーる!!」

「ふっ! やってみろ! ちんちくりんの雑魚幹部!!」


「イアテント!」

「俺はタダで死ぬのが嫌なんでね〜どうせ死ぬなら、とことん抗って死んでやる!」


 ロコがイアテントを強い叫び声で静止した瞬間、マウラの鉄球がイアテントめがけて振り落とされる。

 イアテントは、ニヤリと笑い目を閉じる。


 すると、鉄球はイアテントの頭の前で止まった。

 イアテントが目を開けると、目の前の鉄球は一つの拳一つで止まっていた。


「へいへい! そこの坊主共! 大丈夫か?」

「あ、あなたは?」  


 呆然と立ち尽くす、ロコたちに話しかけたのは、炎がメラメラしているのがわかる真っ赤な赤い髪色をしている青年だった。


「俺は魔法騎士団英雄騎士固有名飛車!! 名はタックス! 俺が来たからにはもう安心だガキども! よくここまで頑張ったな」


 目の前に現れたのは、魔法騎士団のうち、特に強い8人が命名される、魔法騎士団英雄騎士の1人で。

 魔法騎士団騎士にはそれぞれ固有名が与えられる。

 玉将

 金将

 銀将

 桂馬

 香車

 歩兵

 飛車

 角行

 目の前にあるタックスはそのうちの飛車の名を持っている。

 固有の名称は、全て将棋の名前で構成されている。


「魔法騎士団英雄騎士って……魔法騎士団8強の事じゃねえか!!」

「ふふん! 正確には俺たちの上にもう1人やべえ奴がいて、そいついれて9強だけどな!!」


 イアテントが驚くように声を出す。

 魔法騎士団英雄騎士の上には、勇者騎士という位がありそこの位は騎士団の中でも1人しかいない。


「ふふふ!! 英雄騎士だって〜ワハハ! 俺は運がいいな!! 目の前にいる英雄騎士を殺して魔王様に褒めてもらえるのだから」

「タックスさん! 目の前にいるのは、魔王軍幹部です! 気をつけてください!!」


 ロコがタックスに注意を促す。


「へいへい! 心配無用!! だって目の前のやつすげー弱いんだもん!!」 

「弱いだと!? 貴様死にたいらしいな! いいだろう!! 魔王軍幹部マウラ! 久しぶりに本気を出してやろう!!!」


 すると、マウラが雄叫びを上げるととともに、大地が揺れた。

 

「お前が本気を出すのなら、俺も本気を出してやろう!!」


 すると、タックスの周りにメラメラと炎が湧き始めた。

 周りに現れた炎は瞬く間に、タックスを包み込んだ。

 タックスは今この瞬間、炎と一体化した。

 

「これが俺の本気だ! そうそう俺の本気なんて見れるはずないからな! おい! ガキども! しっかりと目に焼き付けておけ! これが英雄騎士飛車の力だ!!」

「はあ〜〜〜!!!!」


 タックスは雄叫びと共に、一瞬にしてマウラの硬そうなお腹ら辺を守っている鉄の鎧に炎を纏ったけりを入れた。

 マウラはその衝撃で後ろに吹っ飛ばされた。


「す、すごい……これが英雄騎士の力……」

「ぬ! ぬぬ! なかなかやるであーるな、それにその体に纏っているこの炎……なんだそれは、見たことないであーる」


「あん? これか? これは「ユニークスキル」炎王による効果だ!!」


 「ユニークスキル」とは魔法を習得した時に一緒に習得するスキルのスキルのことで1人よって効果は、千差万別。


 タックスの「ユニークスキル」は炎王。

 他の人よりも火の魔法が強化され、鎧のように炎を身に纏うことができる。


 他にもユニークスキルは、氷魔法が使える効果や、闇魔法、光魔法が使える効果など。

 種類も様々。


「ユニークスキル炎王だと? そんなスキル聞いたことがないであーるよ!!」

「ふふふ! そりゃそうだろ! 俺のこのスキルは相当レアなんだからな!!」



 ユニークスキルにもレア度が存在して、光魔法、炎王などのスキルはそのレア度から持っている人間は重宝される。

 タックスは、また一瞬にして、吹っ飛んだマウラの目の前に瞬間移動した。


「おいおい! あれだけ啖呵きっておいて、それで終わりかよ? 幹部さんよ」

「く、くそ! 俺はこんなところで終わるわけにはいかないのであーる!!」

 

「くらえ!! グラビティアタック!!」


 マウラが重たそうな鉄球をタックスめがけて振り下ろすと、タックスは先ほどみたいに拳で受け止める。

 すると、先ほどとは違い、鉄球を受け止めている、タックスがどんどん地面に沈んでいった。


 マウラの「ユニークスキル」は、アイアンボールグラビティ。

 その名の通り、鉄球に何倍もの重力をかけて、受け止めた相手を潰す。


「ワハハ!! 沈め! 我が重力に沈むがいいのであーる!! そして潰れろ!!」

「ふーん、やるじゃねえか」


 マウラが鉄球に何倍もの重力をかけていくが、タックスは相変わらず涼しき顔で鉄球を受けている。


「これで終わりだ!!」


 すると、マウラは、鉄球にかけられる最大重力である5倍もの重力をかけた。


「ふん! なかなかやるが俺の敵じゃねえな!」


 すると、タックスは涼しい顔で5倍の重力がかかっている鉄球を拳一つで殴り飛ばした。


「な!? なにっ!?!?」


 マウラが驚愕の声を上げる中、タックスの勢いの乗った蹴りが、先ほど命中してひびが入った、鎧に直撃して、マウラは空高くまった。


「ま! 待て!? やめろ!!」

「火魔法!! 炎王!! プロミネンスパンチ!」


 タックスは、禍々しい光を放つ拳をマウラに浴びせた。


「ふふ! いっちょ上がり!!」


 魔王軍幹部を倒した一部始終を目撃下板、ロコの目には空高く待って拳を突き上げるタックスの姿があった。


「お前ら! ちゃんと見たか俺の活躍を!」

「これが……英雄騎士の力か……」


 地面に着地したタックスがロコたちの身長に合わせて座って話しかけると、イアテントは唖然としたような声をあげていた。


「アハハ! なんたって魔法騎士団の中でも9本の指に入る実力者だからな! なっはははは!!」


 勢いよく笑うタックスにキラキラさせた目をしているロゴが問いかけた。


「どうすればあなたみたいな強い魔法騎士になれますか? どうすれば勇者トリスみたいになれますか?」

「うーん、勇者トリスみたいのっていうのは厳しいじゃねえか? あれは生まれながらのものだからな!」


「そ、そんな……」

  

 タックスの言葉に落胆の声を上げるロコ。


「でもよ! 強い魔法騎士みたいのにはなれると思うぜ!!」

「ほんとですか!?」

「ああ! そのためにも15になったらここから離れてたところにあるこの世界最大の都市、ブレイブに向かい、そこにある魔法騎士団養成学校に入学するといい!! そこで魔法のことをいろいろ教えてもらい! 最終的には魔法騎士団入団だ!!」


 魔法騎士団になるには、2つの手段がある。

 一つ目は、タックスが言ったとおり、魔法騎士団養成学校に行き、魔法のノウハウを教えてもらってから卒業と同時に騎士団に入るパターン。

 2つ目は、年に2回行われる、魔法騎士団選抜試験を突破するパターン。


 2つ目は、いきなりの実践形式の時間なので、一般的に茨の道と言われている。


「俺頑張ります! それでいつか、タックスさんを! いや、勇者トリスを超えてみせます!」

「ワハハ!! 言うな小僧!!」


 とても嬉しそうに笑った後、タックスは立ち上がった。


「もう行っちゃうんですか?」

「ああ! まださっきのしたっぱの奴らが村にいるかもしれないからな! そいつらを倒さねえと行けない!」


 ロコの問いかけにタックスはにっこり笑うと。


「俺はお前ら2人を待っているぞ! 今度は魔法騎士団にて会おう!!」

「はい! タックスさん!!」


 タックスはロコたちに言いたいことを言うと、ものすごいスピードで村めがけて移動して行った。


「すごかったね! あの人たちならば本当に勇者トリスがいなくても魔王を討伐できるじゃない?」

「そうだな……おい、ロコ! 俺決めたぜ! 俺も魔法騎士団になって魔法騎士団の中で……いや、世界で一番強いやつになってやる」


「だからロコ! お前に一番手は譲らないからな」

「へへ! それはこっちのセリフだよ!!」


 ロコとイアテントは、お互い覚悟に満ちた表情で拳を突き合わせた。



 それから5年後、お互い15歳になったことで、ロコたちは魔法騎士団養成学校に入学するため、最大都市ブレイブのまえでロコとイアテントはブレイブの街を見ていた。


「これからここで俺たちの物語が始まるんだな!」


 ロコは大きいブレイブの街を見ながら大きな声で言った。

 勇者がいないこの世界で今、ロコの英雄譚が始まった——。


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