乙女ゲームの晩餐会の肉料理にされるモブ令嬢Bに転生した私

暗黒神ゼブラ

プロローグ

第一話推しの最期は肉料理

第一話推しの最期は肉料理


「ネオンダール・アルヴィスは今日をもってソフィール・トルスティンとの婚約を破棄する!!」

ああこの光景見たことある

回想

私はこの乙女ゲーム『虚無の世界を君色に染めて』にドハマりした。

六ルートプラス裏ルートが一つの全七ルートで構成されている

主なヒーローはネオンダール、ヨシュア、エルバート、ガルザス、ゲルマ、レオンだ

裏ルートのヒーローは魔王のリュート

私が特に好きなルートはネオンダールルート理由は推しキャラが話すシーンが他のルートより多いから

ネオンダールのルートは闇堕ちキャラ好きに人気

死因は二徹中に眠気の限界がきてゲーム機を顔に落としてしまい打ちどころが悪く脳の血管が切れたこと

ゲームをしてる中で一番好きなキャラはネオンが婚約者のソフィールに婚約破棄を申し出るあのシーンに出てくる……モブ令嬢Bのギアラ・フランカチェスカ

ゲームではモブ令嬢Bと表記されているが、序章から最終章まで全てに出演しており、どの場面においても主人公のアンジェに様々な肉をプレゼントしてくる面白さと公式ファンブックに書いてあった『キャラデザスタッフの上村さんがなぜか一人だけ可愛くしすぎてしまいました』とある通りもはや主人公より可愛いしそれだけじゃなく私の好みの黒髪ロングでつり目で肉を貪り食べながら発する『ねえソフィーお肉一口いる?』がもう私のタイプど真ん中なんだよねぇぇぇ!!

しかし……どのルートの結婚式の晩餐に出てくる肉が……殺されたギアラの肉っていう……乙女ゲームで出す内容じゃないでしょうがぁぁぁ!! どうにかしてギアラが殺されないようにしたいと思った私が運営に『モブ令嬢Bのギアラが幸せに……殺されず平穏に過ごせるルートを作ってください、本当にお願いします』と要望を出した

回想終わり

うん要望は出したよ、でもね

「これは違うだろ運営!!」

ザワザワ

「おい衛兵そこの女を摘み出せ!!」

「はっ!!」

「ちょちょちょちょっと待ってくださいネオン様!!」

バタン!!

まさか……私がギアラになるなんて……やっぱりガラスに映るギアラの顔私のドタイプなんだなぁ

……あれちょっと待ってゲームだったらこの婚約破棄のシーンだったらまだギアラは平穏に過ごしてたのに、今私摘み出されたよね

摘み出される=問題→肉料理=死

絶対マズった

コツコツ……コツコツ

「あれ、ギアラどうしたのこんなとこで?」

そう私に話しかけてたのはギアラの友人キャラのモブ令嬢Aのリゼッタ・ベルコニャ

ゲームだとこの婚約破棄場面のあとにリゼッタは両親の借金をして返済のためにリゼッタが自分の臓器を売っていた

うん本当このゲーム……普通の乙女ゲームじゃない、まあそういうとこが好きなんだけど

「リゼッタ……いやぁ私はネオン様に摘み出されちゃって、あはは」

でもなぁそのネオンもこの後舞踏会で婚約破棄したことが父親である国王にバレて拷問漬けにあって心が壊れたんだよね。

その後にアンジェに出会って救われる

「あれ? 今日はギアラ話し方違うね。でもこういう話し方もいいかもね……で何やらかしたの?」

「突然大声で叫んじゃったんだ」

「なに、また『お肉大好き〜!!』とか叫んだの?」

違うけどそういうことにしておこう、変に怪しまれても困るし

「そうなんだよ今回は『シマチョウ食べた〜い!!』って叫んじゃったんだ」

私がそういうとリゼッタが

「摘み出せたならさ、私の屋敷においで……た〜くさん食べさせてあげるからさ!!」

「ありがとねリゼッタ……それじゃあお言葉に甘えちゃおっかな」

そして私は舞踏会を抜け出しリゼッタの屋敷に向かった。

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