第14話 美幸


2人の美少女に次々と告白された。

その美少女たちの名前は三島瀬奈と花園美幸。

何故俺なんかを好きになるのだろう。

そんな事を考えながら俺は自宅に帰った。

そして翌日を迎える。


「...」


俺は静かに外を見る。

それから欠伸をしてから起き上がった。

そして俺は学校に行く準備をしているとインターフォンが鳴った。

何だよこんな朝早くから。

何だってんだと考えながら俺はインターフォンを覗く。

驚愕した。


「何をしているんだ。花園」

「来ちゃった。...エヘヘ」

「来ちゃった、エヘヘじゃない。...何で来たんだ...」

「...朝食宅配サービス要らない?」

「ちょ、は!?」

「私が作ってあげる」


いやそれは大変ありがたいけど。

だけどそれをやってもらう義理は無いぞ。

そう思いながら「お前...しかしそれをしてもらう義理は」と言う。

すると花園は「義理とかそんなの要らないよ」と話した。


「私は好きでやっているだけ。だから問題無いよ」

「好きでやっているにせよ...」

「良いの。...気にしないで。お互い様」

「...」


俺は静かに玄関に向かう。

それからドアを開けるとそこに花園が居た。

「...それから今日から私の事、美幸って呼んで」と笑顔になる。

俺は固まった。

そして「は?」となりながら花園を見ていると花園は「だって三島さんだって...名前で私達だけ苗字っておかしくない?だから、ね?」と笑顔になる。


「...しかし...」

「良いから」

「...わ、分かった」


説得しようにも美幸は変える気は無い様だった。

俺は「美幸」と言う。

すると美幸は「何?」と笑みを浮かべる。

それから室内に入って来る美幸。


「これからご飯作るから」

「お前が早く来た理由ってご飯の為か」

「そうだね。朝食を作るのに時間が要るから」

「...何でそこまで」

「そりゃ君だからだよ」

「...」


俺はその言葉に朝食を作り始める美幸を見る。

美幸は鼻歌を交えながら「キッチン借りるね」と笑顔で作り始める。

それから美幸は1品1品を丁寧に作る。

俺はそんな様子に驚きながらも何も言わずに待った。



朝食は...滅茶苦茶、美味しかった。

塩鮭に...小松菜のお浸しとかあったし。

肉じゃがの時から思っていたんだが料理上手だな。

そう思いながら俺達は登校していると。


「...アンタ」


そう呟いたのは美幸だった。

萩原に遭遇したのである。

俺は萩原を見る。


「...何。隼人」

「...大層な言い分だな。お前。...お前のせいで死にかけたというのに」

「それは貴方が勝手に行動したまで。...私のせいじゃない」

「お前はムカつく野郎だな。相変わらず」

「その女のせいで唇切れたしね。...許さない」


許さないとは何事か。

そう思いながら俺は眉を顰めてから萩原を見る。

「そういえばこの前会った人と違うんだけど」と萩原は言う。

それから美幸を見る萩原。


「...何。萩原優愛」

「何って。...貴方のせいで唇切れたんだけど」

「それは自業自得でしょう。貴方のせいだから」

「...そうは言っても暴力は良くないから。...最低」

「最低?それを言うなら貴方こそ」


俺はその間に入る。

それから「もう良い。美幸」と言った。

そして「コイツには何を言っても無駄だ」と萩原を見る。

萩原は鼻で笑う。


「...私には素敵な彼氏が居るから」

「それは貴方が途中から付き合った男?...貴方は股を幾つ提供したか知らないけど。外道ね」

「...」


萩原は肩をすくめてからそのまま学校に行く様に歩き出した。

それから「じゃあ...まあせいぜいお幸せに」と言い放ってから萩原は去って行く。

俺は「...」となってからそんな去って行く萩原を見た。

そして俺は怒りを見せる美幸と一緒に歩いて学校に向かった。



「ネット上に奴らの事をばら撒こうって思うんだけど」


美幸はそう怒る。

俺は「...俺達がそれをやっても登録者の無いチューバーと同じだ。...恐らくバズらないと意味がない」と回答する。

美幸は「う」と黙る。


「多分無理だ。...それにやった所で...賛成批判が五分五分だろうし...特定班とか居るだろうし。ネットは怖いぞ」

「...そうだね...」


静かになる美幸。

俺はその姿を観察する。

するとプリントを運んで行った日直の瀬奈と一文字が戻って来た。

それから俺達を見てから「どうしたの?」となる。


「...ああ。実はな。...朝に萩原に会ってな」

「...え...。それって浮気したあの女?」

「マジか...」

「ああ。それでその事を話していてな」


一文字と瀬奈は「そうだったんだね」と考え込む。

俺はその姿に「...ああ」と返事をした。

すると一文字が「アイツらに何かしてやりたいもんだな」と言う。

それは確かにな。


「例えば毒の入ったプレゼント的な」

「トリカブトでも使う気かお前は」

「そうだ」

「...無理だな。事実上、毒物は手に入らないし」

「そうか...」

「取り敢えずそういうのは抜きで。...何とか見返してやりたいがな」

「だよね...」


そして考え込む俺達。

すると一文字が「まあ答えは出ているんじゃないか」と言い出した。

どういう答えだ?

そう思っていると一文字は「俺達が本当に幸せになって見返すんだ。どうせ何もしなくても彼ら彼女らには必ず天罰が降るよ」と言いながら笑みを浮かべる。


「...それは...」


すると一文字が軽くデコピンをしてきた。

それからヒソヒソと言ってくる。

「お前、告白されたってな」という感じで、だ。

どこで知ったんだよ。


「三島さんが口を滑らせた」

「...ああ。...成程な」

「そういうこった。...まあ...取り敢えず徐々に不幸コンボをアイツらという存在に叩きこもうぜ」

「...だな」


それからチャイムが鳴り。

そのままドアが開き。

大和先生が気だるそうに入って来た。

「あー。静かにしろテメェら」と言う大和先生。

次に大和先生はとんでもない事を言った。

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幼馴染に浮気されたので絶望して俺は自殺しようとした。そうしたら何故か知らない美少女達が俺を救った 楽(がく) @tanakasaburou

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