第2話 「妻の告白」

私、佐藤美咲は、夫の死の真相を知りたいのです。でも同時に、怖くもあります。


【フラッシュバック】

10年前、私たちは運命的な出会いを果たしました。当時、夫は新進気鋭の金融マンで、私は証券会社の受付嬢。彼は毎週金曜日、必ず私の窓口に立ち寄り、優しい笑顔を見せてくれました。


「美咲さん、今度お食事でもどうですか?」そう誘われた日から、私たちの物語は始まりました。結婚式では、「十の誓い」を立てたのです。正直であること、信頼すること、共に歩むこと...。


でも、去年から全てが変わりました。夫は会社の金を使い込み、借金を重ね、私にまで嘘をつくようになった。離婚を決意したのは、彼への愛が消えたからではありません。あの優しかった人を取り戻せないと悟ったからです。


確かにその日、私は夫の部屋を訪ねました。最後の話し合いのためでした。でも、彼は私に意外な告白をしたのです。「美咲、実は俺には...」その言葉の続きを、私は今も知りたいのです。

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