第16話 初めての海外旅行 インド

 私の初海外旅行はインドでしたが行くまでが大変でした。海外に行ったことがなくて海外は危険だと信じている両親を説得するのが難しかったのです。パッケージツアーなら許可が下りたかもしれないけど、私はインドをバックパッカースタイルで自由に自分の行きたいように旅行したかったのです。

 しかしそんな両親を騙す、謎の説得力のある方法がありました。それは大学でインド関係の学科を専攻することです。

 私はそんなに学力が高くはないのですが、私にも手が届く範囲のレベルで仏教系ではないインド関係の学科のある大学がありました。しかも第二外国語にヒンディー語をとることができました。調子に乗ってサンスクリット語の講義も受けましたが語学は苦手なのでほとんど身につけることはできませんでした。でも面白い形の文字を使った謎の言語の基本的な正体はわかったので嬉しかったです。

 趣味と目的に合った大学でしたが、勉強が得意なわけではないのでそんなに身に着かなかったと思います。そして卒業して念願のインド旅行に行きました。


 当時は地球の歩き方が流行していて、私もどうやって旅行すればいいのかわからなかったので、ガイドブックを精読して参考にしました。初めての海外旅行で不安だったのでトラベラーズチェックにしてお金を持って行きました。地球の歩き方に広告の載っていた、航空券+最初の一泊のホテルがついて後は自由旅行というのに申し込みました。航空会社はエアインディアで、デリーに着きました。

 私は1カ月鉄道が乗り放題になるインドレイルパスを買いました。これでデリーからインドを一周しようと思い、寝台車を使えばホテル代が浮くと思い寝台車を使い長距離移動しました。今は地名が変わってカルカッタがコルカタになったりマドラスがチェンナイになったりボンベイがムンバイになったりしていますが、鉄道で一周ルートは


デリー⇒ヴァラナシー⇒カルカッタ⇒マドラス⇒マドゥライ⇒トリヴァンドラム⇒カニーヤクマリ⇒クイロン⇒コーチン⇒ゴア⇒ボンベイ⇒デリー


で、1カ月かけました。そしてインドレイルパスが切れてから長距離バスでダライラマが亡命しているヒマラヤを望むダルムシャーラへ行き、最後はデリーをブラブラして1カ月半の旅を終えました。インドレイルパスを買った時点で思いがけず、ほぼ鉄道の旅になってしまいましたね。

 印象に強く残ったのは南インドの方です。マドゥライのミナークシ寺院とかインド最南端のカニーヤクマリ(コモリン岬)、それにクイロンからコーチンの間の水路を船で行く旅が思い出深いです。

 もちろん初海外で日本とインドでは全然雰囲気が違うので全体的に印象に残っています。


 インドには3回行っています。2回目のインドはパッケージツアーでレイクパレスホテルや宮殿ホテルへ泊まるツアーでした。この時は壮麗なタージマハルへも行きましたし、インドの煌びやかで豪奢な部分を味わうような旅でした。湖の中にあって船で渡るレイクパレスホテルでは、丁度宿泊客がいなかったマハラジャスイートという豪華な部屋を見せてもらうことができました。湖を見渡す眺望がよく調度品もマハラジャの名にふさわしいもので、こんな部屋に泊まってみたいものだなぁと思いました。

 この旅では象に乗ったりラクダに乗ったりもして娯楽性の高い旅でした。


 3回目は世界一周クルーズでコーチンに寄港した時で、水路を巡るツアーに参加しました。この水路は初めてインドへ来た時の思い出深い場所だったのですが、ツアーのガイドさんが「ジャングルクルーズ」とか言っていて違うのではないかと思ったし、少し幻滅しましたが、楽しかったことは楽しかったですね。


 今でもインドは好きですが、体力や気力が充実していないのでもう行かない方が無難だと思っています。日本でも最近はたくさんインド料理店がありますが、インドの現地、特に庶民的な食堂で食べるものはインドでしか食べられないで、日本で食べられるインド料理とは別物と思っています。



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