第13話

開くその空間は無重力のようで、

破片のような物が多く浮遊している。

私は浮かんでいるのか、

それとも落下しているのか、

その場所をピーターパンのように

堕ちていく。


音も聞こえないが、耳が聞こえない。

星のような物が眼下に迫る。

煌めいてその場所を行き来するが、

私は速度を悠々に感じる。

干からびるような肌の感触、

蝕まれるような気色の悪さ、


ようやくその場所が一つに集中する。



目が覚めた。目が覚めたのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る