第4話 食堂


――――学食


キーンコーン

カンコーン


5時限目が始まる。。。。


高橋先輩は、学食の隅の目立たないところに私を座らせた。


私はただ泣いていた。

かなしい?

くやしい?

わからない。。。。。。

私の半年の想いってなんだったんだろう。。。。。


コツン


「飲むか?」


高橋先輩が缶ココアを買ってきてくれた。

高橋先輩は今まで見たこともない真剣な顔だった。

「俺でよかったら、話くらい聞くよ。」


しばらく私は何も言えなかった。。。。

ココアを一口飲んで、

涙を拭いて、

一言一言かみしめるように

「梶先輩がキスしてるの見ちゃったの。」

「梶先輩、彼女が居たんだね。」

「半年も見てきたのに気づかなかった。」

「考えもしなかった。」

「高橋先輩も知ってたんだったら教えてくれてもいいのに。。。。。。」

高橋先輩は少し困ったように

「おまえが梶の前だと、あまりにも幸せそうに笑うから言えなかった。」

「それに、それを言うのは卑怯な気がしたんだ。」

私はそのことばに意味がわからなかった。

「なんで?」

高橋先輩は答えてはくれなかった。

そんな先輩に私は言った。

「おしえてくれない罰。」

「しばらく一緒に居てーーーーー」

「俺でいいのか?」

「高橋先輩しかいないし。」

「しゃーなしね。」

高橋先輩は笑いながら

「憎まれ口聴くくらいは元気残ってたんだな。」

それ以上の会話はなかった。

でも、私は心に突き刺さったっ氷がとけていくの感じていた。

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