「見るなその写真は呪われている」と言いたくなるノートを見せてジョーが女子に命令して楽しむ物語

@kaminetu

第1話

公園ベンチに不気味に微笑みながら微笑んでいる男性がいる。

 その姿は誰がどう見ても不自然な笑みだ。

 だが周りの反応を楽しむかのように写真を見つめている。

 その写真とは一体なんなのだろうかそう思い一人の女性が近づいた。

 その一枚の写真を見つめた途端彼女は衝撃を得た。

 何故なら描かれている写真は彼女だからだ。

 盗撮かに見えるが僅かに写真を撮ってもいいと言った記憶がわずかに残っている。

 

「どうしました?」

 

 不気味に微笑みかける彼に彼女はおもわず記憶にない発言をしてしまう。

 

「こんにちはご主人様、何かご用があればぜひ私に一言言ってください。どんな命令でも承ります」

 

 と彼女はが答えた途端彼は作戦成功と微笑みながら彼女の声を無視して公園から立ち去った。

 

 「またのご利用をお待ちしています」

 

 彼女はそう言ってベンチに座り寝た。

ーーーー

 彼が持っている能力は写真を見てもらうことにより存在しない記憶を植え付けて命令できるというものだ。そのため写真を見つめないと効果は発動しないという縛りがある。

 

 その縛りを達成すれば500メートル離れていなければ能力は永続に発動できる。だがそこに更なる縛りが発動する。1分ごとに彼の体力を消費してしまうという弱点がある。どれだけ消費するかは人それぞれだ。だが彼 嫌、中川ジョーは残念ながらそこまでほどの体力を持っていない。10分間しか発動できないのだ。

ーーーーー

 公園から大通りを曲がりカードショップの裏にある小さな家が彼の家だ。重たいカバンを玄関に置き、「ただいま」と言っても誰もいないのに声をかけて虚しい気持ちを抑えながら感情を込めて言った。

 

すぐドアを開けてすぐ左がジョーの部屋だが全く入る気配はない。その真っ直ぐ進みリビングを通り、洗面所にいき顔を洗って、

 

「ハァ顔がよければこんな力使わなくてよかったのに」

 

 ジョーは、写真で操る能力に頼るしかない自分が嫌だった。彼はいぢめられていたのだ。それを守るかのように神なのかわからないが人を操れる能力を見る夢を見て今日実行して成功したって感じだ。

 

 彼が何故公園で不気味に笑っている理由はそんざいかんをアピールして写真を見て欲しかったからだ。そして自分の自信を取り戻したいというかすかなおもいがそこにあった。本当に能力を発動するのかどうか検証をしたかった。

 

「プルピル」

 

 と電話の掛け声が聞こえてきた。どうやら体の悪い妹が倒れて救急車で病院に運ばれたそうだ。いつものことだが素早く出かける準備を済ませて行く。

ーーー

 「ピンポン」とチャイムがなる。忙しい時に誰だよと思ったらお隣のおばさんだ。あの先生、お隣さんまで電話して行ったのかよ。嫌なやつ。

 

 外に出るとお隣さんからうるさく妹の看病に行きなさいって言われるんだよなと思いながら、ジョーは外に出た。案の定お隣のおばさんは怒っている感じだ。

 

「何故すぐに家から飛び降りて出かけないの?」

 

想定したとおりジョーの準備するのが遅いのを嫌がってクレームを入れてきた。そのくせ妹のとこに出かけたいのに反省という無駄な時間を費やす。断るとまためんどくさい。

 

「べちゃくちゃべちゃくちゃ」と喋って英語を聞いている気分だった。隣のおばさんが深呼吸したのを見て、ジョーは一枚の写真を見せてお隣のおばさんから存在しない記憶を見せた。

 

「俺と2度と関わるな。妹がなんだかんだ可愛いから早く行きたいんだ」

「はいかしこ参りました」

 

 とジョーの命令に逆らえず家に返って行く。

ーーー

そして無駄な時間を喰ったと言いながら病院に着いたジョーそこに待っていたのは俺が来るのを遅いかと仁王立ちにしている妹だった。

 

「クソ兄貴遅いどこで寄り道をした」

 

じろっと見つめながら妹は俺を見つめる。その目からは病弱な彼女の様子がない。なんで俺にだけ強がっているんだか。家族なんだから安心してほしいもんだ。

 

「お隣のおばさんに少々説教くらっちゃって」

「クソ兄貴が遅いせいで、元気になっちゃったから帰るしかないわね。全く世話のかかる兄なんだから。まぁ別に、やっぱ嫌いよ」

「妹は俺に似ていないから可愛いな」

 

 そういうと当たり前でしょうと目で見つめて俺の手を取り引っ張っていく。その目からすぐに帰るわよと言っている。仕方がない妹の看病ために来たはずがいつのまにか俺の看病をしてもらっている気分だ。兄としては複雑である。

 

ーーー

夕飯を済ませて妹は眠りについた。だというのにタイミングが悪く「ピンポン」とチャイムがなった。ここで出るのは尺だが大事な話なら仕方がないと思い外に出た。

 

「悪いんだけど、泊めて」

「はぁ嫌なんだけど。俺をいじめてその態度はやめてほしいんだが」

「断るの私の美しさを感じて寝れるなんて幸せでしょう」

「全く感じないのだが」

ーーー

 妹がうるさいとかきつけて、学校の俺の様子を知りたいと「キャキャ」と盛り上がって俺の家に妹の権力を使って入ってきた。

 

 妹よ、こんな悪魔みたいな女と関わらないで欲しいものだ。と思っていたらあら不思議、俺がかっこよく感じるくらい美化してくれている。俺は嘘やんと思うのだが妹のは当然よというかのようにツッコミはなかった。

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