幼馴染の切ない恋に胸がジンとなる物語です。ジゼルは未来をどう決断するのか、彼女の初恋は思い出になるのか。その他にも改修されていない伏線があります。それは読者に想像の余地を残すものであると同時に、カクヨムネクスト賞を見据えた戦略でもあるでしょう。近況ノートに読み解くヒントが載っていますので、特に小説を投稿する方には長編化を見据えた短編の構成の仕方として参考にもなると思います。ただし、ヒントが載っているからと言って、作者の矢口さんは特定の結末だけを押し付けているわけではありません。読者は自由に結末を想像していいのです。