第57話 vs石井葵
原さんside
「私のターン。マナゾーンに…激烈元気モーニンジョーをチャージ。1マナでお目覚めメイ様を召喚。ターンエンド。」
「ドリームメイト…?』
「そうだよ。」
「その青色の枕、大きな耳、笑顔…。どこかで……見たことある気がする…。』
「でしょ?」
「…ドロー。』
石井ちゃんは手元のカードを一枚引いた。
「マナゾーンに冥土人形ウォカンナをチャージ。1コストで空想騎士人形を召喚。効果で1ドロー、手札からメアリージェニーのお茶会を捨て、ターンエンド。』
石井ちゃんは少しだけ息を整えながら、静かに次の動きを待っている気がした。
「私のターン。ドロー。」
私は山札からカードを引き、集中を切らさず手札を確認した。
「マナゾーンに…料理犬ヴィヤンドゥをチャージ。そして2コストで配膳犬トレスを召喚!」
犬が元気よく現れる。
「トレスの効果で山上3枚表向きにし、料理猫プワソンを手札に加える。」
私は静かにプワソンを手に取り、手札と盤面を交互に見た。
そして手札のとあるカードの能力に気づいた。
「ここで…お目覚めメイ様でシールドに攻撃!その時に、革命チェンジ!」
盤面のお目覚めメイ様は変化を遂げ、シールドをブレイクする。
「シールドチェック。トリガーなし。』
「では、ターンエンド時に、山札から5コスト以下のドリームメイトを出せるから… 激烈元気モーニンジョーを出す。モーニンジョーの効果、発動!手札からプワソンに進化!」
『もう私に出番か。随分と早い到着だな。やるね〜。』
手札からプワソンをモーニンジョーの上に進化させる。
「プワソンの効果で1ドロー。そして手札から5コスト以下のドリームメイトを出せるから、料理長のラビシェフを出す!ラビシェフの効果でバトルゾーンにいる自分のドリームメイトの数分、つまり4枚ドロー!」
次々とカードを引き込み、手札が充実する。
「これで私のターンは終了。」
静かにターンが石井ちゃんに渡る。
私はこのターンだけでかなりのクリーチャーを出すことに成功した。
しかし、石井ちゃんの快進撃はここからだった。
「私のターン。ドロー。今貴女の手札は6枚…ね。マナゾーンにパーチェスモールスをチャージして、2コストで手札から弾手人形ジェニームーンを召喚。効果で貴方は自身の手札を1枚捨てて。』
「え〜……じゃあ、ピザスターのアンティハムトを捨てるね。」
「そしてGゼロで手札から人形の裏技ペットパペットを召喚!効果で私があなたの手札を見ずに1枚選んで捨てる。』
「やだな〜。」
私は苦笑しながら、手札を扇のように広げて石井ちゃんの方に差し出した。
「さ、1〜5で好きな数字言って。」
石井ちゃんはじっと私の手札を見つめたあと、迷いなく一言つぶやいた。
「2』
私は言われた通りに、そのカード――料理犬ヴィヤンドゥを墓地に置いた。
「……地味に痛いな。」
石井ちゃんは無言で頷く。
「ターンエンド。』
「私のターン、ドロー。」
現在私の手札が5枚。お目覚めメイ様で勝つには…どうすれば良いんだ?
「マナゾーンに森夢のイザナイメイ様をチャージ。1コストでお目覚めメイ様を召喚。2コストで配膳犬トレスを召喚。山上3枚を見て…ピザスターのアンティハムトを手札に加える。」
トレスが場に飛び出てくる。
「さらに、場にいる森夢のイザナイメイ様をタップして——ハイパー化!それじゃあ、ターンエンド時に山札からモーニンジョーを出す。モーニンジョーの効果で手札から…料理長ラビシェフをだす。効果で8ドロー。ターンエンド。」
私は息をつきながら、石井ちゃんの様子を見た。
彼女は静かにカードを見つめていたが、その目にはまだ強い意志が残っていた。
次のターン、石井ちゃんは反撃に出る気だ。
私はまだ気を抜けない――この勝負は、これからが本番なのだから。
「ドロー。マナゾーンにロッカマグナムをチャージして、1コストで空想騎士人形を召喚。1ドローしてヴァミリアバレルを捨てる。そして自分のデスパペットを3体…つまり、空想騎士人形2体ろペットパペットを破壊して、2コストでジェニー&ガナテハを召喚。」
相手のクリーチャーが3体地面の中に沈んでいき、そしてメアリージェニーが橙色の生き物を抱えているクリーチャーが出てきた。
「効果で2枚ハンデス!」
「1〜8で好きな数字2枚行って。」
「…4と7。」
手札からお目覚めメイ様とモーニンジョーが墓地に落とされた。
「そして相手が手札を捨てたから、メクレイド5。山上3枚確認して、その中から5コスト以下のデスパペットであるメアリージェニーのお茶会を使用。3ドロー3捨て。そして墓地から3コスト以下のデスパペットである冥土人形ヴァミリアバレルと冥土人形ウォカンナピエールとロッカマグナムを出す。まず、ウォカンナピエールの効果で、相手の山上を1枚墓地に置く。」
私は自分の山上を捲る。
——プワソンだった。
「そして8コスト以下の場にいるプワソンを手札に戻す。さらに、ヴァミリアバレルの効果でお目覚めメイ様を手札送り。そのままハンデス。」
「1〜9で好きな数字は?」
石井さんは悩んだ末に口を開いた。
「9。」
私の手札からお目覚めメイ様が墓地に落とされた。
「さらに、Gゼロでペットパペットをもう1体召喚。1ハンデス。」
…さっきから私のプレイを妨害され続けている。
そういうデッキなのだろうか。
私は少しだけ石井さんとの学校生活を思い出した。
あの時も確かお互いを向き合ってたな…。
今とは全然状況は違うけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます