第3話 最高の逆転

「俺のターン!ドロー!ここから巻き返してやるよ!」

「やれるものならやってみろ。」

「勝利宣言鬼丸「覇」をチャージ、5コスト!王来英雄オーライヒーローモモキングRXレックス!」

「ほう…。」

「出た時効果でモモキングRXを捨て、出た時効果で2ドロー!そして手札からボルシャック・モモキングNEXに進化!ボルモモNEXの効果…トップを捲るぜ!トップは…ボルシャックライシス・NEX!」

「なっ…!!」

「それでは…ボルモモNEXでタップ状態の16号を攻撃する時、自身の効果でトップを捲る!トップは勝利宣言鬼丸「覇」!!そして、クライシスNEXの効果でトップを捲る!トップは俺の相棒!地龍神バラフィオル!!」

「うっ…」

「続いてバトルに勝ったからモモキングRXの効果でアンタップ!そしてボルモモNEXでもう一度タップ状態の16号に攻撃!そして効果でトップから出てきたのはボルシャックバルガとモモキングRXとボルシャックドギラゴン!!まずボルシャックバルガの出た時効果でお前のブロッカーを持つクリーチャーをすべて破壊!」

「なにっ!?」

「さらにモモキングRXの効果でメンデルスゾーンを墓地に置いて、2ドロー!そしてモモキングRXの上にボルモモNEX2体目を出す!そしてボルシャックドギラゴンの効果!お前の場のルギヌスと強制バトル!」

「くそっ!」

「ボルモモNEXの出た時効果でさらにトップからドラゴンを出す!トップは…メンデルスゾーン!おいっ!じゃあメンデルスゾーンは墓地に置く。」

「すげぇ…あんなに壊滅的だった盤面が一気にひっくり返った…。さすが翔吾。」


俺は着実に展開を進めながらボルモモNEXで相手のクリーチャーを倒し、鬼丸「覇」で追加ターンを取っていった。


「それじゃあボルシャックライシスNEXでシールドにワールドブレイク!!山札は1枚しか残っておらず、トップはメンデルスゾーンだから山下に行くから山札切れの心配もない!」


目の前にいたボルシャックライシスNEXが相手のシールドに向かって突進する。

そしてシールドがパリンと音を立てて割れた。


「シールドチェック!……ない…!!!」

「クライシスNEXの効果でスピードアタッカーが地龍神バラフィオルに付与されてるから地龍神バラフィオルでダイレクトアタック!!」

「通ります。」


バラフィオルが老人に向かって体当たりした。


「さすがにそんな勢いあったら死んじゃうんじゃないのか…!!」

「わしの負けだ。」


すると老人のカードがすべて光り始めた。


「わしが貴様に挑んだ勝負は負けたら魂紙が砕け散るという勝負だ。わしが負けたからこれらのカードは今から弾け飛ぶだろう…。」

 


次の瞬間、老人のカードが弾け飛んだ。


「貴様、久しぶりの熱い勝負をありがとうな。名前はなんだ?」

「俺は翔吾。」

「俺は太陽だ。」

「そうか。翔吾、そして太陽。これから貴様らには数々の試練が訪れるだろう。」


すると老人は手を握ってきた。


「わしは清孝きよたか。バトルで負けを確信した時にこれを書いた。貴様にくれてやろう。」

「わかった。こちらこそありがとう。」

「さて、わしもこの世とさよならだな…。」

「どうしてだ?」

「闇の組織に消される。」

「え?なぜ?」

「それは言えないんだ、じゃあな。」


清孝は山の中腹からさらに登っていき、やがて見えなくなった。


「俺もデュエマ始めたいな…。」

「俺もお前に初めて欲しいんだけど、この世界では魂紙がいるからなぁ、楽に始められるものじゃないと思う。」


なんて話をしていたが、今はそれどころじゃないことに遅れて気づいた。


「ん!クラスメイトを助けに行かないと!」

「そうだった……。」


俺らは再び山の下山を始めた。

クラスメイト…もとい田中さんが無事なことを信じて。


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