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COOLKID

LESSON1 魔法とは何ぞや?

はい。どうも皆様。初めまして。ふふふ。


まさか、二桁も受講者が現れるなんて思っても見ませんでしたので、ちょっと緊張していますよ…。なので、多少のミステイクには目を瞑っていただきたい。

緊張緩和には深呼吸が良いとは聞きますが、どうやら本当のようですね。魔法を使わないという方向に、方法が枝分かれするということに最近気が付きましたよ…。


一応、皆様方と面接したのでコレでお会いするのは二度目になりますが。

何事も初めが肝心。気持ち新しく、私の自己紹介からいたしましょう。

魔検定一級保持者、八階位の鹿鳴館大聖ろくめいかんたいせいといいます。しばらくの間、宜しくお見知りおきを。

これから大体週一、多い時には週三くらいで授業をさせていただきます。



いや、言いたいことは分かります。勿論。使貴方達にとっては。

『名前の胡散臭さが天元突破ワロタwエグすぎるだろw』…って。

でも、しょうがないじゃないですか。この名前で試験に通ってしまったのだから。胡散臭いと言われれば、それまでですね〜。

偽名使って資格取るなんて無理な話ですし。下手したらシンプル法律違反で豚箱行きですからね。ええ。

いくら厳重な牢屋に投獄されても抜け出せるとはいえ、僕の経歴に傷がつくことは避けたいですからね〜。



あ、今のジョークですよ、ジョーク。

魔法熟練者なら出来て当然なのですよ。特に壁抜けに関しては、にとって姿をくらますのに、ちょーユーズフルなんです。

すみませんね。僕、こういう誰にも伝わらないようなジョークが、一種の癖になっておりまして。脊髄反射で作られた言葉がが湯水のように湧いて出てくるんです。

…この塾に通ってしばらくしたら慣れると思いますが。余りにこう…話していて苦痛だと言うならば、こちらとしても鋭意努力します。

まぁ…きっと皆さんもしばらくしたらご理解できる常識外れになると思うので、あんまり気にならなくなる方が先かもしれませんが。



はい。自己紹介のオープニングトークはここまでとしましょう。

今回は授業形態とかの軽〜い事務的な講習と、授業の入りとして『魔法とはなんぞや?』というのを、教えられたらなと思っています。

曲がりなりにもちゃんと国に申請して、営業許可をもらった塾ですからね。しかも、ここ賃貸物件なので…色々ルールとかはちゃんと覚えてもらわないとですから。ええ。



…といっても、ここで語ることは

使とか

とか

使

とかいう、誰にでも分かるような規則に関してではありません。そんなモノ、後で紙にでもまとめるか、記憶魔法で皆さんの脳内に情報をブチ込めば済む話ですから。



今日から皆様方がこの『魔法塾』っつーあんまりにもあんまりな名前の塾生に成る上での、心構え…基い教訓をお話しようと思います。

…またですか…それも言いたいことは分かりますよ?そこのギャルさん。しかし残念なことに、僕の周りにはネームセンスが壊滅的なしか居なかったんですよ…。これでも『三人よれば獣化ビーステッドに勝る』という言葉の元、叡智を振り絞って考えた素敵な名前なんです。

しかも、コレで国に登録申請しちゃいましたし。今から名前をどうこうするのは、私の風呂に入る時間を奪うことになります。

自分の教師の周りに蝿が舞っていては、皆難しそうな顔をしながら講習を受ける羽目に成るでしょう?

例えそれが、魔力集中の基本についての座学であったとしても。



あ。僕のスタンスとして、授業内外問わず、貴方達の真名…即ち本名は一切呼ぶことはありません。

少しルッキズム的で申し訳ないのですが、外見の特徴に沿った、アダ名で呼ばせていただきます。先ほど、貴方の事を『ギャルさん』とお呼びしたのは、其の為です。

…理由ですか?あー…察してください。

後に話すことになると思いますが…授業内容的に…ねぇ。ハハッw。少々面倒事が増えるのでご容赦願いたい。…というものです。

出来ることならこの塾内において皆さんも、相手の事を本名で呼んだり、自分の本名を公開したりすることは控えていただけるとありがたいです。

呼ぶにしても、僕の聞こえる範囲外でお願いします。

大丈夫ですよ。聴覚強化魔法や、『』なんて使いはしませんから。



少し、話が逸れてしまいましたね。では気を取り直しまして。

この『魔法塾』においては、主に

使指導する

といったカリキュラムがメインになります。

この魔法塾は、今や、科学の力が主流のこの世界において、廃れた―というよりは隠匿された―も違うな。なんというか…使。コレを皆様方にマスターしてもらう場です。



噛み砕いて言うなれば、だぁれも魔法を信じてない世界で、僕らは魔法をべんきょうしましょ〜っといったところでしょうか。



…フフ。な〜んて胡散臭いんでしょうか。

アハハッw自分でも面白おかしくなってきました。ねぇ?そうですよねぇ?頭がオカシイですよねぇ??

まぁ科学の世界で今を生きる皆様にとっては、その感覚が正しいと思いますよ〜。むしろ、何も危機感を抱かない方は、精神病院に行かれることをおすすめしましょう。

私も一昔前は人間でしたし。



信じられないのも無理はないでしょう。魔法という超常現象アタリマエを。



でも、貴方達は、

年齢層は多種多様ですが。皆様何らかの目的や目標を持って、このアホみたいな塾に通うことを決心されたわけだ。

余りに空想に塗れ、闇の世界とつながっていても可笑しくないこの塾に。

…どうやら元から僕や魔法という存在を認知している人もごく少数紛れているようですがそれはそれとして。



この場所に来たからには誠心誠意を持って、魔法の勉学に励んで頂きたい。

貴方達は、ある意味私のコトを

ならば私も貴方達に答えましょう。貴方達のために時間を割きましょう。いくらでも。私は、教師ですから。



ですから、貴方達は僕の献身に、努力と成果で応えてください。

別にその成果や目標が、どれだけショボくても構わない。何なら出来なくたって良い。

魔法を信じ、学び、自らの生を彩らせる材料の一つにする。

コレが、教師として皆さんに覚えていて欲しい、全体の授業を通して学んで欲しいことであり、この塾のポリシーでもあります。



…別にそんな身構えなくっていいですよ。

ちょっと真剣味にやっただけですから。僕はいつでもこんなキャラでは無いんですよ。

ほら、大学の入試案内とかに書いてあるでしょ?御大層で仰々しく書いてある学部の紹介。あれあれ。アレみたいなものです。

別に、毎日塾に来ているから魔法を学ぶ信念があるかというわけでもないし、一ヶ月に一度しか僕に顔を見せないからって、舐めてるとかいうわけでもないです。



あ〜…少し話が冗長に成りすぎてしまいましたね。

コレももう少し矯正したい癖なんですよ〜。格好を付けたりするのに、ここまで時間を使っていてはナルシストと思われてしまいそうで、毎日気を付けてはいるのですが…。

先程の話を噛み砕いて言うと、手段として、方法として、魔法という物が近くにあるんだぞ。だから、ってだけです。ね、簡単でしょ?



さぁ。つまらない話は終わりにしましょう。

みなさん、そろそろくだらんトークじゃなくて魔法を教えてくれってなってる頃でしょう。

そも、お前魔法使えんのかって話が先でしょうかねぇ〜。

では、お待ちかね。『魔法とは何ぞや?』初回授業を始めましょう。



んじゃ、早速魔法、使っちゃいますね〜。



ほれ。



パァァァン!!!!!!



ゴォオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!



は〜〜〜〜〜い!!!!みなさぁぁぁぁん!!!!!

どうですかぁぁぁぁ!!!!オゾン層スレスレの高度に生身で飛び出す感覚わぁぁぁぁぁぁ!!!!!

えええええ!!!!?今なんて言ってるんですかぁぁぁ!!!?そこの隻眼さぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!



えええええええ!!!!?ここがどこかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?

丁度あの塾の校舎からぁぁぁぁぁぁ!!!地面をぉぉぉぉ!!!掘り進めていったらぁっぁぁぁぁ!!!!!この場所にぃぃぃぃ!!!つくんですよおおおおおお!!!!!

地球の反対側はァァァ!!!ブラジルじゃないことぉぉぉぉぉ!!!!知識としてしっていましたがぁあぁ!!本当にちゃんとズレているものなんですねぇぇぇぇ!!!!!

スマホがポケットの中にぃぃぃぃぃ!!!!ある人わあああああ!!!!地図アプリ開くとオオオオオ!!!!ぼくが言ってることがぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!理解できると思いますよオオオオオおお!!!!

でもおおおお!!!出来るだけぇぇぇぇぇ!!!!物を落とすのだけはぁぁぁぁぁ!!!!!やめてくださいねぇっぇぇぇぇ!!!!!



おおおおおおおい!!!!ギャルさぁぁぁぁあん!!!!?気を確かにぃぃぃぃ!!!!!白目向いちゃってますよオオオオオオおお!!!!!

ええええええええ!!!!!!?きこえないのでえぇぇぇぇえええええ!!!!読心術使いますねぇぇぇぇぇぇぇl!!!!!?

分かりましたぁぁぁぁぁぁ!!!!そろそろぉぉぉぉぉお!!!!かえりましょおおおおおおおお!!!!



ほれ。



パァァァァンッ!!



はい。コレで信じてもらえましたかね?

…それどころじゃないですよねぇ。うんうん。あのまま落ちてったら、地面にダイブしてミンチからのハンバーグ確定でしたからね。

死の恐怖というものは、やはりその状況下にまで至らないと、分からないものなんですよねぇ。昔の僕もやんちゃをしすぎてしまい、こういう経験はそれこそいっぱいしましたよ。ええ。



…なので、別にからって、気に病む必要はないんですよ。メガネさん。

ほい。コレできれいになりましたね。皆さん平等に汚くなってますから。や〜いウ◯コ野郎♪とか言うもんじゃありませんよー。

あ〜…。ごめんなさい。僕、デリカシーがないと常々彼女から言われるんですよ…自分では、相手を気遣っているつもりなのですが…気に触ったのならば、謝罪します。



と、いう訳で。こんなものでしょうか?魔法が存在し、僕が魔法を教えられるということを信じる材料としては。…魔法とは何ぞや?という問いには、誰も答えられそうではありませんが。

ちなむとさっきの魔法、誰にでも出来るものじゃないんです。大体魔検定一級でも、出来る人は半数程に限られてきます。

割と大規模魔法って、人によって向き不向きが分かれるんですよね。



はい。こんな誰も理解できないような話をしてる間に、少しばかりクールダウン出来ましたか?

どうやらあの魔法は皆様にとって少々衝撃が強すぎたようでした。

応募人数が予想を遥かに上回るレベルで、少し調子に乗っていたかも知れません。良い所を見せなければと、気張りすぎていました。

まぁ、皆様も励めばコレぐらいヘビ馬の毛をむしるより簡単にできるようになると考えていただけると…



つ、次の授業は、座学メインになりますので、安心して来てください…ネ?



それでは本日の授業はこれまで…。

帰り道はお気をつけて。







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