こんな友人は嫌だ!!
- ★★★ Excellent!!!
主人公和多は、流行病にかかって床に伏せっていた。
一人暮らしの学生にとって、闘病は地獄だ。
ロクに食えもせず、風呂にも入れず、暖も取れず、
ひたすらに床に伏せっていると、友人の天津が料理を振る舞いに家にやってくる。
ガスコンロに火をつけ、鍋を作ってくれるというのだが……
何の嫌がらせなのか、病床で朦朧としている和多に天津は人間の認識の正体の話をする。
それは一種のプラシーボ効果のような話だ。
後味も不穏になる物語でありながら、
闘病中の弱った心の『あるある』に共感を覚える。
ご一読を!!