第10話 決戦! 俺 VS ヴァルゼルグ! そして、隠された勇者の力が覚醒する……!?

ゴォォォォォッ!!!


ヴァルゼルグの黒い斬撃が俺を飲み込もうとする。


「くそっ!!」


俺は剣を横に振り、迎え撃つ――


ズバァァァン!!


俺の剣が黒い斬撃とぶつかり合い、凄まじい衝撃波が発生する。

地面が裂け、周囲の兵士たちが吹き飛ばされた。


(……こいつ、マジで規格外だ!!)


ヴァルゼルグは笑いながら、一歩ずつ俺に近づいてくる。


「やるじゃないか、勇者よ」


「ハァ……ハァ……だが、俺はまだ負ける気はねぇ!」


俺はスキル《戦神の覚醒(ウォー・ゴッド・アウェイク)》をフルに発動し、ヴァルゼルグに向かって突撃した。


ガキィィィン!!


俺とヴァルゼルグの剣がぶつかり合う。


「フフ……だが、勇者よ……貴様はまだ気づいていないな?」


「何……?」


「貴様はまだ、真の力を使いこなせていない」


(……俺の真の力……?)


ヴァルゼルグは一瞬、俺の剣を弾き、黒い魔力をこめた拳を俺の腹に叩き込んだ。


ドガァッ!!


「ぐっ……!!」


俺の体が宙を舞い、数メートル先の地面に叩きつけられる。


「ハァ……ハァ……!」


(まずい……! 俺の力じゃ、こいつには勝てないのか……!?)


俺が立ち上がろうとしたその時――


「勇者様!!」


セリアの叫びが聞こえた。


「今こそ、勇者様の"本当の力"を目覚めさせる時です!!」


「……本当の力?」


セリアは俺に向かって手を伸ばし、力強く言った。


「勇者様は、この世界に"ただの戦士"として召喚されたわけではありません……勇者とは、"神の加護を受けし存在" なのです!」


「神の……加護?」


セリアは俺の額に指を当て、静かに魔力を流し込んだ。


「――解放します。"勇者の真なる力" を!!」


バシュウウウウウッ!!!


俺の体が 黄金色の光 に包まれる。


(……な、なんだこれ……!!)


すると、俺の脳内に新たなシステムメッセージが響いた。


《勇者スキル『神威解放(ディヴァイン・アウェイク)』が発動しました》


(またスキルかよ!?)


だが、今までのスキルとは違う――これは、俺の存在そのものが変わるような感覚だった。


ギュオオオオッ!!


俺の体を包んでいた光が形を変え、剣に収束する。


目の前に現れたのは、一振りの 神聖な剣 。


「こ、これが……!?」


セリアが微笑む。


「それは、"勇者の聖剣"……あなたにしか扱えない、神の武器です!」


(……これが、俺の真の武器……!!)


俺は聖剣を握りしめ、ヴァルゼルグを睨みつける。


「さて……第二ラウンドといこうか、死霊将ヴァルゼルグ!!」


「フハハハハ……!! 面白い!!」


ヴァルゼルグも剣を構え、再び俺との決戦が始まる――!!

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