第10話:はなびを助けるために



 僕は祖父と共に家に戻った。

 熱に浮かされたように、僕は座敷に向かう。

 刀架に掛けてある刀を手に取る。

 深呼吸してからゆっくりと抜く。


 その重み、鋭さ、形。

 ずっと怖かったそれを、僕は今だけ受け入れようと誓った。

 鬼を斬るためじゃない。はなびを助けるために。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る