第18話 三回目の進化 ○

 さて、無事生存者達を成田空港避難所セーフティーまで送り届けることができた。そこで、生存者を迎え入れてくれた人達の会話から重要な情報を入手していた。それは千葉にも避難所セーフティーが存在するということだ。


 よくよく考えれば当たり前の話だが、あの時はその可能性に思いつかなかった。どうやら、幕張に避難所セーフティーがあるらしく、なぜ近いそっちに向かわなかったのかと質問されていたのが聞こえてきたのだ。


 だが、彼らはダンジョンができてすぐに閉じ込められていたし、僕達もそんなところに避難所セーフティーがあるなんて知らなかったから勘弁して欲しい。


 それに生存者達の話から、園外に逃げ出した人達も多数いたことがわかっている。つまり、ルナの家族が夢の国から逃げ出して千葉の幕張避難所セーフティーにいる可能性が出てきたのだ。


 ということで、次は三人で千葉に向かうことにしたのだが、その前に一つやることがある。実は夢の国のダンジョンボスを倒したことで僕のレベルが15に上がっていたのだ。そして、名前の横には〝進化可〟の文字が現れている。


 僕は二人にそのことを告げる。


「もう進化できるのかわん!? 羨ましいわん! オイラも進化してみたいわん!」


「また別の身体ににゃるのですか? となると進化する場所を探すのですかにゃ?」


〈うん、ルナの言う通り進化できるところを探したいな。街に行くのが遅れるけど、いいかな?〉


「もちろん構いませんにゃ。ミストさんが強くなれるなら大歓迎ですにゃ」


「オイラも大丈夫だわん! 次はどんな姿なのか楽しみだわん!」


 二人の許可を取ったので、三人で丁度いい建物を探すことにした。この辺りも崩れかけた建物は多いので、すぐに見つかるだろう。

 案の定、少し移動したところでちょうどいい家を見つけたので、まるとルナに見張りをお願いする。


「任せるわん! オイラがちゃんと見張っておくわん!」


「次はどのような姿に進化するのかにゃ? 弱くなったりしないのかにゃ?」


 うっ、ルナに痛いところを突かれてしまった。確かにテントウムシの時はめっちゃ弱くなっちゃったからね。それにこのソニック・ドラゴンフライはかなり強い。この辺りの侵略者アグレサーなら敵なしだ。

 だけど、もっと強い侵略者アグレサーだっているはずだ。これ以上レベルが上がらないのであれば、そいつらに出会ったときに勝てない。僕は特殊進化の可能性を信じ進化することに決めたのだ。


〈今のままじゃ、もっと強い侵略者アグレサーに勝てないからね。たとえ一時的に弱くなったとしても、いつかもっともっと強い種族になれると信じてるんだ〉


 僕の返答にルナも納得してくれたようだ。僕はまるとルナが建物を挟んで見張ってくれているのを確認してから、低空飛行で滑るようにその建物の中へと入り込んだ。


(さて、次の進化はどうなってるかな?)


☆ライトニング・ドラゴンフライ

☆アイシング・ドラゴンフライ

☆ホーリー・ドラゴンフライ

☆シャドウ・ドラゴンフライ


 おっと、今回は上位種への進化っぽいな。しかも四種類。ぱっと見た感じどれも有能そうだ。これは悩むぞ。


 とりあえず、上から一つずつ確認していこう。


 一つ目のライトニングは稲妻か? ソニックよりもスピードが上がるのか、はたまた雷属性なのか? 他のを参考にすると雷属性っぽいな。そういえば、前世のサンダービートルも雷を纏ってかっこよかったな。纏雷のスキルもゲットできるかもしれないな。


 二つ目はアイシングか。これは氷属性という意味だろう。寒さに弱い昆虫が氷属性ってどうなのかと思うけど、逆に言うと弱点が一つ減ることになるのか? それに今回は水魔法と氷魔法が分けられてるみたいだからね。覚えておいて損はないだろう。


 そして三つ目はホーリーか。聖なるトンボ。前の感じで行くと聖魔法を覚えることができそうだ。僕は再生スキルがあるからまだいいけど、まるとルナがケガをしたときに治せるのは大きいな。この身体じゃポーション類も使えないからね。それに上手くいけば結界スキルも手に入るかもしれない。うん、相当魅力的だね。


 そして最後はシャドウ。これは闇属性だよね、絶対。合わせて隠密系のスキルも手に入るかもしれない。ルナも闇属性だけど、空を飛べる僕が音もなく背後に忍び寄り敵の命を狩る。うん、かっこいいね。これから街に侵入することを考えたら、選択肢としてはありだよね。


 さて、これは悩むぞ。今持っている魔法スキルは火魔法と水魔法と土魔法。さらに魔法スキルを増やすべきか、はたまたここら辺で治癒魔法をゲットしておくか。街に安全に入るために闇属性を選択すべきか……


 二人を待たせるわけにはいかないので、しばらく悩んだ末僕は進化先を決めて念じる。その途端、僕の身体は光に包まれて……意識を失った。


種族 ホーリー・ドラゴンフライ(変異種)

名前 ミスト

ランク G

レベル  1

体力 20/20

魔力 73/73

攻撃力   27

防御力   24

魔法攻撃力 58

魔法防御力 73

敏捷    60


スキル

特殊進化

鑑定

探知

言語理解

念話

アイテムボックス

思考加速

並列思考

危機察知

再生

魔力回復

飛翔

痛覚耐性

火耐性

火魔法

水魔法

土魔法

聖魔法 New!

結界魔法 New!


称号

帰還者

進化者

同族殺し




 

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