第35話

私の浅はかな行動のせいでこんな事態を招い

てしまったんだ。




私があんなにはしゃがなければ。




一人で学校の外に出なければ。





「起きてしまったことを後でぐだぐだ思っても

仕方が無い。

例え酷く悔やんだとしてもだ。」




「・・・・・・・・ 。」




「次に同じ過ちを繰り返さなければいい。」





わかるだろう?




そう言われて黙って頷く。





「お前は東征会会長の娘だ。多かれ少なかれ狙われる。

今後も今日のような日が無いとも言い切れない。

だからお前自身も責任ある行動をしろ。

お前の為に大勢の組員が動き命を張る。

組員には家族がある者もいる。だから、」




わかるな?




そう優しく微笑んでくれた瑞貴はどこまでも

妹を想う兄の顔だった。

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