第34話

「それだけじゃないがな。」





「えっ・・?」





「あの二人はお前が危険な目に合う立場だとわかっていたのに

それを怠ったんだ。お前付きの組員もな。」





その先を言わなくてもなんとなくわかる。




きっと酷く叱られたに違いない。




言葉などではなく。




それ相応の方法で。





瑞貴はフッと笑うと私の頭を優しく撫でた。





「安心しろ。一発づつ殴っただけだ。組員はまぁ、それなりの罰を与えなくては示しがつかないが、命に関わるようなことはない。お前付きは外すがな。」




仕方が無い。




だけど。




子供のころからの人だったから。




胸が痛む。

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