第32話
多分私の言わんとしていることがわかったのだろう。
「親父はお前のことを心配して待っているよ。わかるだろう?
東征会の会長がこんな時でも気軽に動けないのをな。」
素直に首を縦に振る。
だけど例えパパが普通の人だったとしても、来てくれなかった
んじゃないかって。
思ってしまうのは今までが今までだったから。
「それと薫と律は俺の判断で置いて来た。事が事だったから。
万が一のことを考えて。」
瑞貴の綺麗な顔が黙って私を見つめる。
パパに一番良く似た顔で。
「お前も軽傷で済んだが万が一を考えれば薫はともかく律には
会いたくないだろうと思ってね。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます