※読み合い企画からのレビューです
生まれつきの強大な力を制御できず、人を害してしまった令嬢・リーヴァ
彼女は人の世界で生きることを拒絶し、野生に生きることを選んだ
やがて勘当されたリーヴァは、それを機に旅に出ることになる──という導入から始まる本作品は、無口ながらも王の風格を持つ主人公が魅力的だ
一般的な野生少女と言えば、獣に育てられ、常識もなく、「ウガ?」とか言っているイメージだが、リーヴァは違う
彼女は、人を傷つけないために自ら野生を選んだ高潔な少女だ
しかし、王級の強さを持つ自分を試したいという欲望も併せ持ち、作中に登場する猿の王、鳥の王に並び立つ"人の王"とでも呼ぶべき雰囲気を漂わせている
旅に出たリーヴァが、これから、どのような事態に巻き込まれるか──否、どのような事態を"引き起こす"のか、楽しみで仕方がない
彼女が行く先で何を成すのか、読者諸兄の目で確かめてほしい