第8話 "虚無の演者"と"契約" 其の四

「リリアナってただの引きこもりじゃないんだね。」と私が感心している。

「そりゃね、僕だって動けるよ。でも明日は筋肉痛かな。」と苦笑しながら言う、体制を崩していたそいつは立ち上がりまた奇妙な笑みを浮かべた。すると私とリリアナが立ってい後ろから嫌な気配がした。


「もしかして分身?」


私とリリアナは気付けば壁に突き刺さっていた。血を吐きながら目を前の状況を見る。「"怨念"」は一体しか居なかった。そして横を見て「リリアナ、大丈夫?」私の横にいるリリアナに言い立ち上がる。


「うん、なんとか大丈夫だよ。」とリリアナも立ち上がり、「ふぅ、こんな状況なのに心配してくれるなんて咲妃は優しいね。まあ予想外だったけど平気だよ。さあ咲妃ここから反撃だね。」と落ち着いた声で言う。


「咲妃の刀を輝かせる。だから三分咲きでやつの脚を斬って欲しい。」


「分かった。」と言い刀を鞘に戻し身を低くする。

リリアナが指を鳴らす。すると鞘に収まっている刀が光り、私は地面思いっきり蹴ってこちらを見ているやつの右脚を抜刀する。 

「三分咲き·徒桜」斬ると同時に感触もしっかりとあった。やつの脚を見ると再生することはなく怯んでいた。リリアナはそれを見て大きく跳ぶ。


「"白魔"」刀から大量放出される光は名の通り白い悪魔のように「"怨念"」を包み込む。大きな苦しげな鳴き声と共にリリアナは地面に着地する。


「多分これで殺したはず。」不安げに言う。


「それ、フラグみたい。」「"怨念"」は立ち上がった。

「ほら、咲妃がそんなことを言うから仕留めきれなかったじゃん。」溜め息をつきながら言うリリアナに「ごめんごめん。」

「でもあれだけの攻撃で死なないなんて。有り得なくない?」


「技を放つ前に分身が本体を守るのが見えたよ。」


「本体に攻撃が通らないならどうやって倒す?」と私が言う。


すると少し悩んで「うーん、どうしようかな。じゃあまず五分咲きでやつを混乱させて、次に僕が地面を凍らせるから。そして七分咲きで咲妃が霞に隠れて少し離れてて、後は僕が大技で消し炭にするから。そうそう、満開は反動が大きいから使わないでね。」


「分かった。」返事をする。一呼吸し、心拍を落ち着かせる。 


「五分咲き·桜吹雪」刀に桜を宿しそれを放ちながら「"怨念"」の周りを高速で動き斬りまくる。


「もっと速く、動け体!」叫びながら刀を動かす。


「よし、咲妃こっちに来て。」リリアナの声がした。動きを止めて「七分咲き·霞桜」 霞に隠れて私はリリアナの居る横に向かった。


横につくと「お疲れ様。」とリリアナが言うそして「"不香の花"」と。リリアナは刀を地面に突き刺した。すると地面が凍り始めて「"怨念"」体の半分を凍らせた。「"雪花"」とリリアナが言う、地面ややつの凍てついた体から氷の花が咲いた。

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