いずれ来たる持続不可能社会。自滅する人類に残された三つ目の選択肢とは。

戦争や開発で滅びゆく人類は、種を存続させるために三つのルートを見出す。
宇宙への脱出、科学的回帰、そして――仮想空間への転移。

前者二つについては、きっと現実でもそうなるのだろうと思わせるほどに現実みのある、滅びの一途をたどる。

一方、今作の主題は三つ目の選択肢。

DNA解析が完了し、人の意識を仮想空間に移し替えることができるとしたら。そして、その意識に肉体を持たせることもできるとしたら。

人々は地球再建までの間、意識のみの仮想空間で暮らすことになる。だがしかし。

その仮想空間には、肉体を持った人間の管理者がいてしかるべきである。

――その管理者は果たして、神であるか、人であるか。

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